トーハン、書店と事業者をマッチングする「ブクマスペース」開始 社内ベンチャー事業化第1号

株式会社トーハンは、全国の書店とのネットワークを活かした新規事業、スペースレンタルプラットフォーム「ブクマスペース(BOOKMARK_SPACE)」の運営を始めました。

「ブクマスペース」は、店頭スペースをイベントなどに提供可能な書店と、スペースをポップアップストアなどに利用したい事業者をネットでマッチングするサービスで、ウェブサイトに「思わずブックマークしたくなるような魅力的な書店スペース」を紹介。スペースの利用は出版業界だけでなく、サイトを通じて広く受け付けます。

「ブクマスペース」は、トーハンが2020年度から運用する社内ベンチャー制度「Business Design Lab.(ビジネスデザインラボ)」による事業化第1号企画です。マッチングが成立しすると、トーハンは出店者から利用料金を受け取り、当該の書店へ支払い、利用料金の一部をトーハンの手数料として徴収します。

特徴は書店空間に特化し、都市部や通行量の多い商店街の書店を中心にサイトへ登録。店舗によってはイベント時の出版物併売も相談可能です。出店者側は集客コストをミニマムに抑え、知的好奇心が旺盛な新規客層にアプローチできます。

書店の顧客層は年代が幅広く、スタートアップ企業や個人事業主も最短1日からの出店が可能。書店は既存の店舗空間を活かして集客、収益の新たな柱にでき、意外性のある売場展開で地域読者の来店意欲を喚起することができます。

サービス開始に至った経緯は、シェアリングエコノミーの拡大です。流通・小売業界では店舗空間の有効な活用法として、ポップアップストアやオフラインプロモーションへのスペース提供が注目されています。

出版業界ではコロナ禍もあり、市場環境が大きく変化する中で書店の収益を確保し、地域コミュニティの核として活性化する取り組みが求められています。そうした背景から、トーハンでは書店の特色の「客層の広さ」に着目し、既存の店頭スペースを他業界からも簡単にアクセス可能とすることで、新たなビジネスチャンスを創出できると考えました。 

今回の事業は2021年4月からテスト展開を始め、延べ45件の実証実験を実施。これまで、出版社・広告代理店・オーディオ機器定額レンタルサービス、ネットスーパー、知育玩具メーカー、加熱式たばこメーカー、通信キャリア販売代理店など、様々な業界が利用しました。

同社は、現在展開する2都県11店舗から2022年度末までに全47都道府県の書店スペース登録を目指し、書店には店頭の賑わいと新たな収益源を、出店者には幅広い消費者との接点を、来店客には予想外のモノやサービスと出会う楽しさを提供していきたいとしています。

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Nakashima Takeharu
Nakashima Takeharu
「佐賀経済新聞」編集長。県内で開催のアジア最大級の熱気球大会では広報・メディア対応とネットコミュニケーションを担当。

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