2020年は音声の年でした。AirPodsに代表されるワイヤレスイヤホンの普及が進み、あらゆる場面でオンライン活動が増加した事で聴いたり喋ったりする事の抵抗感が薄れていきました。在宅勤務によって音声を聞ける場面も増えました。
こうした状況で映像配信のプラットフォームも音声に乗り出しています。YouTubeは音楽を聞くのに最適なYouTube Musicのサブスクリプションを提供し、映像を耳だけで聴く需要を取り込み、音声広告の導入も開始します。そして、SVODの王者、Netflixも映像をオフにして音声だけでコンテンツを楽しむ機能をアプリの最新版から導入する事が明らかになりました。
Android Policeが伝えたところによれば、Netflixの最新版のAndroidアプリにて、「映像オフ」の機能が追加。この機能を使えば映像をオフにして通信量を削減しながら、耳だけで映像コンテンツを楽しむ事が出来ます。オフにしている最中でも、再生スピード変更、早送り、巻き戻しなどの機能が利用できるとのこと。この機能はまずAndroid版に実装され、徐々に全ユーザーにロールアウトされていくとのことです。
映像が無ければ楽しめない作品も多いとは思いますが、環境に応じて映像オフで楽しめる機能はユーザーにとっては便利に使えそうです。
Netflixは既にPresent Company、WeAreNetflix、The Crown: The Official Podcast、Netflix Is A Daily Joke、Because I Watched、Inside Joke: Space Forceなどのポッドキャストの制作に乗り出していますが、映像オフの機能が好調ということがあれば、Netflixのプラットフォームの中でもポッドキャストをホストしていくような事も考えられるかもしれません。そうすると、また音声市場が盛り上がっていく事は間違いないでしょう。