一般社団法人 日本雑誌広告協会は、株式会社NTTドコモ、株式会社D2C、株式会社ビデオリサーチの協力のもと行った「電子雑誌読者プロファイリング調査」の結果を発表しました。対象誌は「dマガジン」上の電子雑誌9社22誌です。
目次
調査結果
雑誌広告業界共同で2020年9月に実施した調査によると、「電子雑誌」利用者のボリューム・ゾーンは未婚・有職の30~40代で、30代24.4%、40代28.3%でした。合計で52.7%と5割以上を占めています。30代は、本誌閲読者平均より8.5pt、ネット利用者平均より5pt程度高くなりました。

本誌閲読者やネット利用者の平均と比べると、未婚率が40%、有職者が82.2%と割合が高くなっています。これを踏まえて平均個人年収を見ると、個人年収の平均が413万円、可処分所得平均が1か月あたり34,812円と高めの傾向が見られました。


次に週刊誌(3誌平均)、女性誌(6誌平均)を対象に、電子雑誌の接触タイミングについてPV推移を見ました。その結果、「曜日」は週刊誌、女性誌ともに土日に比べ平日のPVが多くなっています。「時間帯」は、週刊誌は平日の午前7時、午後12時、夜10時、女性誌は平日・土日とも午前10時から午後2時のPVが多くなっており、雑誌ジャンルで異なる接触習慣がうかがえる結果となりました。

アクセス機器を見ると、スマートフォンとタブレットが週刊誌・女性誌ともに多く、週刊誌がタブレット43%、スマホ51%、女性誌がタブレット51%、スマホ47%となりました。
意識ベースのアンケート調査の回答によると、1ユーザー当たりの平均閲読誌数は11~13誌でした。接触ログ測定によるUUベースでの1号当たりの接触ページ割合は、週刊誌3誌平均77%、女性誌6誌平均ではほぼ100%の接触率となっています。

次に「電子雑誌」利用者の出版社デジタル広告に対する意識を調べたところ、「興味のある商品広告は見る」「自分向けでなくても情報源の一つだと思う」について本誌閲読者を下回りましたが、週刊誌3誌平均、女性誌6誌平均ともに4割以上となり、広告に対して前向きな意識になっていることがわかりました。

出版社由来デジタル広告に対しての印象を見ると、「ストレスを感じない」「面白い・楽しい」が参考値(ネット広告全体評価 ※)の2倍以上高くなりました。しかし、同時に「同じ広告・繰り返し」などのリターゲティング広告は、参考値と同様にネガティブな評価となっています。

出版社由来デジタル広告に対する意識は、全体的にポジティブな印象が高くなっています。特に「女性誌6誌(接触者)平均」は、参考値の2倍以上の評価が多くなりました。

(※)株式会社ビデオリサーチ調査の「MAGASCENE/ex」より対象22誌の紙の雑誌閲読者データ(以下、「本誌閲読者平均」)、「ACR/ex」より一般的なネット利用者データ(以下「ネット利用者平均」)、ならびにJIAA「2019年インターネット広告に関するユーザー意識調査」よりネット利用者における一般的なネット広告に対する意識のデータを比較対象として掲載。調査目的・調査設計・調査時期は異なります。
調査概要
調査目的:『電子雑誌利用者』の“特性”と“ネット広告への意識”を解明し、
今後の効果的な出版社デジタルへの広告出稿を促進するための一助とする。
対象誌:9社22誌 ※詳細別表
調査時期:ログ測定 :2020年3月15日(日)-8月14日(金)
アンケート:2020年9月7日(月)-10日(木)
アンケート調査対象者 ※調査エリア:dマガジンにおける対象誌閲読者 ※調査エリア:全国
アンケート調査方法(内容):インターネット調査(基本属性/インターネット意識/生活価値観、など)
アンケート有効数※集計方法:Total 4,041s ※UU性年齢構成比にてWB集計を実施
調査設計・全体管理:株式会社 ビデオリサーチ
ログ測定・集計・アンケート実査:株式会社 NTTドコモ・株式会社 D2C
調査対象誌一覧
週刊誌
週刊現代(講談社)、週刊文春(文藝春秋)、FLASH(光文社)
男性ファッション誌
Fine(日之出出版)、FINEBOYS(日之出出版)、MEN’S NON-NO(集英社)、Safari(日之出出版)
男性ヤングアダルト誌
Sports Graphic Number(文藝春秋)、Tarzan(マガジンハウス)
女性ミドルエイジ誌
BAILA(集英社)、Oggi(小学館)、LEE(集英社)、STORY(光文社)、VERY(光文社)、with(講談社)
ビューティ・コスメ誌
MAQUIA(集英社)、VoCE(講談社)、美的(小学館)
生活実用情報誌
オレンジページ(オレンジページ)、レタスクラブ (KADOKAWA)、クロワッサン(マガジンハウス)
モノ・トレンド情報誌
DIME(小学館)