TOKYO FMは、データによる音声広告の効果検証基盤を構築し、データによって広告出稿による購買等の行動変容と意識変容の効果を可視化できるようになったと発表しました。
ラジオはこれまで、多くの広告主や広告会社にとって広告出稿効果が可視化しにくいメディアと認識されてきました。同社はこの課題を解決するため、データによる音声広告の効果検証基盤を構築しました。
同社の効果検証基盤の構築により、ラジオのインターネット同時送信サービス「radiko」でのTOKYO FMをキーステーションとするJFN全国38局の聴取データと、購買・来店・サイト来訪といった外部データを突合することで、番組やCMを聴取したリスナーが購買・来店・サイト来訪・入会などの行動を行ったかを追跡できるようにし、音声広告の出稿効果を可視化しています。
聴取実データと、購買・来店・サイト来訪・入会などの行動実データを突合した基盤となっているため、聴取の有無、行動の有無の判定が確実で検証結果の信頼性が極めて高くなっています。また、TOKYO FM/JFN38局のradiko聴取データ全てを追跡でき、サンプル数が多いことも検証結果の信頼性を高める要因になっているとのことです。
この音声広告の効果検証基盤は、パネル調査会社のモニターデータと突合することで、聴取有無のスクリーニングが事前にかつ確実にできた上で、ブランド好感度やメッセージ伝達度の調査ができ、意識変容の調査の精度を高めることができます。
また、TOKYO FMのデータによる音声広告の効果検証基盤により、ラジオは広告出稿による行動変容や意識変容の効果を数値的に可視化できるメディアとなり、インターネット広告と同等のレベルで、広告主や広告代理店が求める広告出稿効果のレポートが可能だといいます。
目次
ワイド番組内のコーナー提供による購買率向上実証データ
今回、同社は実施例を公開。radikoによるラジオ聴取データと商品購買データを突合し、提供番組の聴取者は非聴取者と比べ、提供社の商品購買率が向上していることを実証しました。
某飲料メーカー
TOKYO FMのワイド番組「Skyrocket Company」(毎週月曜日~木曜日17:00~19:48)内で、某飲料メーカーの提供コーナー、CMを放送しており、ヘビーリスナーの購買率が114.8%向上。競合商品からのブランドスイッチも実現しています。
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このコーナー提供、CMの購買率アップ効果検証として、提供開始前radiko聴取データと、提供開始後radiko聴取データ(ただしいずれも提供コーナーおよびCMの放送時間に限る)と、株式会社ロイヤリティ マーケティングが運営する「Ponta」の会員による提供社飲料購買データを突合した結果、提供開始前と比べて提供開始後のリスナーは、提供社飲料購買率が105.3%に上昇していました。
提供開始後のライトリスナーの購買率アップ104.8%に対し、ヘビーリスナーの購買率アップは114.8%に上昇。提供社の競合他社の同類飲料の購買率は、提供開始前と比べて提供開始後は83.5%に下降しています。
番組提供による購買率向上実証データ
某食品メーカー
TOKYO FMをキーステーションとするJFN38局の某全国フルネット番組は、毎回ゲストを招いてパーソナリティとのトークを繰り広げるトーク番組です。この番組では、提供社であった某食品メーカーのCMを送出しただけでなく、ゲストが提供社の商品を選んで喫飲または喫食するコーナーが構成されており、リスナーの購買率が117%向上。フリークエンシー効果も実証しました。
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この番組提供の購買率アップの検証として、提供期間内7か月間のradiko聴取データと、調査会社が保有する提供社商品(番組内で多くのゲストが選択したスイーツ3商品に限る)購買データを突合した結果、番組を聴取したリスナーの番組聴取後28日以内の3商品いずれかの購入率が、調査会社会員の平均購入率と比べて117.1%に上昇しました。
聴取回数別の分析では、番組聴取日数が多いリスナーほど購買率が上昇。この結果は、番組提供、番組内コーナー展開、CMにより提供社商品の購買が促進されたことを示しており、フリークエンシー効果もデータによって実証されたことになります。番組聴取日数(放送日単位)が1日のみのリスナーの購買率が120.6%と突出していた点が特に特徴的とのことです。
TOKYO FMの音声広告効果検証基盤
TOKYO FMの音声広告効果検証基盤は、スポンサードのラジオ番組、デジタルオーディオコンテンツ、CMを聴取したリスナーを特定でき、そのリスナーの聴取データを外部データと突合することで、行動追跡によって行動変容をデータによって実証します。または聴取者と非聴取者に対してモニターアンケートを取り、態度変容をデータによって実証します。
これらの実証により、広告主の期待する広告効果の数値化が可能です。従来のパネル調査の手法と比べ、聴取の有無と、購買・来店・サイト来訪といった行動の有無の判定について、モニターの回答ベースではなく実データを用いるため、信頼性が高まっているといいます。
TOKYO FMは今後も、インターネット広告と同等の効果検証レポートで音声広告の出稿効果を可視化・実証することで、音声ビジネスを拡大していくとしています。