エフエム東京とラジオDXアライアンス、NTTドコモ、インテージ、ドコモ・インサイトマーケティングの5社は6月11日、「radiko」の聴取データとドコモの会員基盤データを活用したラジオマーケティングサービスの提供を開始しました。ラジオの聴取データと会員基盤データを連携させてリスナーの属性を可視化し、プランニングから効果検証までを一貫して行うことができるサービスは国内初となります。
同サービスは、月間利用者数約900万人、日別利用者数約180万人が利用するradikoのうちエフエム東京が保有する聴取データと、1億人を超えるドコモのdポイントクラブ会員基盤などの会員データ、インテージが保有する各種マーケティングデータを組み合わせたものです。
ラジオ広告は不特定多数のリスナーに向けて広く情報を届けられる一方で、ターゲットへのリーチの精度や、効果測定の難しさが課題とされていました。この課題を解決するため、本サービスでは性年代や趣味嗜好などの統計データを持つドコモデータおよびインテージデータと、エフエム東京が保有するradikoのユーザーIDを大規模DMP「di-PiNK」を用いて突合し、広告主のターゲットとなり得るセグメントごとに聴取分布を作成します。
セグメントは、性年代などの属性情報、ライフイベント、購入意欲・趣味嗜好などインテージやドコモのデータから設定可能です。属性に基づいた効率的なプランニングにより、費用対効果の最大化を図ることができます。KPIに応じて広告出稿後のブランドリフト調査などを実施することで、ラジオ広告の費用対効果を数値化できます。
さらに、同サービスでは、radikoの聴取データとドコモデータおよびインテージデータの連携により、ラジオ広告接触者へのWeb広告でリターゲティングするなど、継続的なアプローチが可能となります。
同サービスによる広告効果可視化の有用性を確認するため、日清オイリオグループと共同で認知度およびブランド価値向上を目的とする実証実験を行いました。日清オイリオは、ターゲットに沿ったセグメントの聴取状況をヒートマップとして可視化し、選定した最適な枠にラジオ広告を出稿。広告接触者は非広告接触者と比べて、日清オイリオについて友人・知人や家族などと話題にした人が1.5倍、ホームページなどの検索率が1.3倍となったことを可視化できました。
5社は、今後もラジオ広告を活用した新たなマーケティングおよびプロモーションサービスの創出に注力する方針です。また、エフエム東京をキー局とするジャパンエフエムネットワーク38局のリスナー可視化に取り組み、エフエム北海道を皮切りにラジオ広告のDXを進めていくとしています。
