米ヘッジファンドのアルデン・グローバル・キャピタルによるメディア企業リー・エンタープライズの買収提案について、12月9日、リー社の取締役会が全会一致で拒否したことがわかりました。リー社のコメントによれば、アルデン側は同社を著しく過小評価しており、買収が自社及び株主にとって最高の利益にならないと判断したとのことです。背景には、第4四半期の決算が好調であり、ローカルメディアで最も急速成長しているデジタルサブスクリプションプラットフォームであるという自負があるようです。
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リー社取締役会による買収拒否
11月22日、米アルデンはリー・エンタープライズに対し、買収提案を行いました。アルデンのようなヘッジファンドによるローカルメディアの買収は米国で相次いでおり、米地方紙は存続の危機に立たされています。今回の買収が成立すればガネットとの二大勢力構造が形成されることもあり、その行く末に注目が集まっていました。
11月24日にリー社は買収防衛策であるライツプラン(「ポイズンピル」とも呼ばれる)の適用を発表し、対決の姿勢を見せることとなりました。そして12月9日、リー社の取締役会は正式にアルデンからの買収提案を拒否することを発表しました。