3月30日、カナダのトロントに拠点を構えるスタートアップ企業のBonsaiは、会社規模拡大に向けた2,100万カナダドルを調達したことを発表しました。Bonsaiはパブリッシャー向けの組み込み型商取引(エンベデッドコマース)機能を提供しており、2021年1月の提供開始以来、350を超える販売業者に採用されています。元サイトから離れることなくチェックアウトまで進むことのできる本機能は期待が高まっており、前年比で4倍の成長率を達成したようです。
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Bonsaiが提供する機能
今回話題となっているBonsaiは、2016年にカナダのトロントを本社に設立されたスタートアップ企業です。同社が提供する組み込み型商取引(Embedded Commerce)の新たなサービスに注目が集まっており、2021年1月の提供開始以来、350社以上の小売やブランドと提携しています。人員も40名から90名へと急速に増加しており、2021 Top Canadian Startups ListやNew Innovators Listにも選ばれてるなど企業としての価値も高まっているようです。
急激な成長と資金調達の成功
そんなBonsaiは今回、フレームワーク・ベンチャー・パートナーズを中心としたファンドより、2,100万カナダドルの資金調達に成功しました。その成功には前述した新たな組み込み型商取引サービスがあります。
Bonsaiの提供するサービスでは、ユーザーはパブリッシャーのオンラインサイトで見つけた商品をページ移動することなく、複数回のクリックで購入することができるようになります。これによりパブリッシャーは、ユーザーをページ間の余計な広告に注目させることなく、発見から購入までをコントロールすることが可能となり、収益増加に貢献すると考えられています。
同サービスは前述の通り昨年の開始以来、急速に浸透し、BuzzFeed、Vox Media Group、Well+Good、Refinery29、PureWowなどの大手デジタルパブリッシャーに採用されることとなりました。さらに350社以上の小売やブランドとも提携し、400万点以上の商品を扱うことになった結果、業界で最も競争力のあるカタログとなり、前年比4倍もの成長率を達成したとのことです。
資金の使い道と今後の展開
Bonsaiは今回調達した資金の使い道について、既存のサービスへの機能拡張や新たなバーティカル分野の探索に使用すると述べています。それに加えて、中心にしていたファッションや美容関係だけでなく新たなカテゴリーへの拡張も計画しているようです。また、人員についても今後1年半でさらに倍増させることも検討しているとのことです。