「TikTok」は、AI生成コンテンツ(AIGC)に対する透明性と責任感を高めるため、自動的なラベル付けを開始することを発表しました。この取り組みは、コンテンツの出所と信頼性を検証する標準化団体Coalition for Content Provenance and Authenticity(C2PA)との連携により実現されます。
TikTokは、C2PAの「コンテンツクレデンシャル」機能を動画プラットフォームとして初めて導入し、他のプラットフォームからアップロードされたAIGCに自動的にラベルを付けることが可能になります。この機能は、コンテンツにメタデータを付加し、AIGCを即座に識別することを可能にします。今後数ヶ月内には、TikTokで作成されたコンテンツにもダウンロード時に「コンテンツクレデンシャル」が付与される予定です。
AI技術の進化に伴い、ユーザーがコンテンツがAIによって生成されたものであることを知らないと混乱や誤解を招く可能性があります。TikTokは昨年から、AIエフェクトを使用したAIGCにラベルを付け、クリエイターにも現実に存在するようなAIGCにラベル付けを義務付けています。これにより、コンテンツの文脈を明確にし、透明性を高めることができます。
また、メディアリテラシーの向上を目指し、MediaWiseを含む専門家の指導のもと、新しい教材を公開しました。これにより、コミュニティのメンバーがAIGCや誤情報を識別し、理解することを支援します。
さらに、TikTokはアドビが主導するAIコンテンツの倫理問題に取り組むContent Authenticity Initiative(CAI)にも参加し、「コンテンツクレデンシャル」機能の業界内での導入を推進しています。
アドビのDana Rao氏は次のように述べています。
「TikTokは世界中の広大なクリエイターとユーザーのコミュニティを有しており、プラットフォーム上でより透明性と信頼性を提供する道を歩み始める彼らをC2PAとCAIの両方にお迎えできることを嬉しく思います。どのようなデジタルコンテンツも改ざんされ得るこの時代に、何が真実なのかを一般の方々が見分ける方法を提供することは必要不可欠です。本日のこの発表は、その成果を達成するための重要な一歩です。」