株式会社テレビ朝日と東映株式会社は、新たなエンターテインメントの創造に向けたパートナーシップを構築することで合意しました。
東映はテレビ朝日の設立時からの大株主であり、現在では両社が株式を持ち合い、お互いを持分法適用会社としているなど歴史的に強い結びつきがありますが、特に動画配信などを睨み、関係を強化するものです。
テレビ朝日と東映は、連続テレビドラマや大型劇場用映画の共同制作プロジェクトを通じて、視聴率の向上と配信市場での活用を目指します。特に「相棒シリーズ」に匹敵する強力なコンテンツの制作を目指し、企画開発及び制作体制をプロジェクト化します。また、アニメコンテンツをはじめとする新規IP開発プロジェクトも策定し、アニメ制作体制の強化を図ります。
さらに、時代劇の開発プロジェクトも立ち上げ、現在放送中の「君とゆきて咲く ~新選組青春録~」をはじめとする新しい時代劇ジャンルの開発を進めます。これにより、連続テレビドラマから劇場用映画、さらには東映太秦映画村やテレビ朝日の東京ドリームパークでのイベントコンテンツへと連動させる計画です。
映像テクノロジーの共同研究・開発も行い、バーチャルプロダクションやメタバースなどの新しい制作手法を駆使して、制作コストの効率化を目指します。グローバル展開においては、世界配信を前提としたコンテンツ制作体制を構築し、インドなど成長が期待されるマーケットでのビジネス展開を企図します。
リアルエンタテインメント事業においても、東映太秦映画村と東京ドリームパークの相互営業協力を強化し、集客増・収益増を目指します。2028年に全面リニューアル予定の東映太秦映画村と、2026年完成予定の東京ドリームパークは、両社のリアルエンタテインメント事業の中核を成しています。
また、幹部役職員や若手社員の相互交流を通じて、より密接な制作体制及びコンテンツの開発体制を構築し、映画・ドラマ制作スタッフの育成と充実化を図ります。これらの取り組みを推進するため、テレビ朝日と東映はステアリングコミッティを設置し、業務目的やプロジェクトの内容に応じて適宜メンバーを選定するとしています。