クロスロケーションズ株式会社は、訪日外国人を対象とした広告配信・レポートサービス「Inbound Marketing Service(以下、IMS)」を強化したと発表しました。同社が独自開発した人流分析エンジン「Location Engine™」およびスマホ広告配信用エンジン「Targeting Engine™」で使用する位置情報ビッグデータを、グローバルのデータパートナーシップ拡充により、月間で全世界42億ID、国内9300万IDに拡大し、IMSのサービスが大幅に強化されています。
今回のデータ増強によって、インバウンド需要に対応する企業や団体の多様な取り組みへの支援が実現します。まず、訪日外国人の行動分析がより詳細に実施できるようになりました。入国から出国までの全行程や、観光地の周遊傾向などを詳しく分析できるようになっています。

町丁目単位で集計され、どの国の訪日外国人旅行者がどのエリアに多いかについても、分析可能です。

また、旅ナカや旅アトの旅行者への広告配信能力が向上。本サービスでは広告配信に位置情報を活用しているため、来店計測ができます。流通チェーンでの活用では、データ増強前のインバウンド集客キャンペーンと比較して、広告配信後の来店計の測結果が4倍に増加したケースが報告されました。
2023年10月より過去データの保管を開始しており、再来日の促進キャンペーンの展開にも対応します。さらに、FacebookやInstagramへの広告配信も可能になり、旅行中の非計画購買や観光地への来訪を促進できるようになりました。
クロスロケーションズは、サービス強化により、様々な業種での活用を見込んでいます。例えば、旅行・観光・自治体向けには観光施策や集客施策の立案支援、流通・小売・飲食向けには訪日外国人向けの出店計画や商品ラインナップの最適化、消費財・飲料・食品メーカー向けには地域ごとの営業戦略やプロモーション活動の計画立案などに活用できるとしています。

同社の提供するデータは、ユーザーの許諾を得たスマートフォンアプリからの位置情報データを完全匿名化して活用するものです。また、特定のキャリアや特定のアプリに偏らないよう、全携帯キャリアユーザーの多数のアプリからデータを収集しています。
新サービスIMSは、インバウンド需要の回復が見込まれる中、訪日外国人向けマーケティングの精度向上や効率化に貢献することが期待されます。インバウンド需要に関わる企業にとって、より効果的なマーケティング戦略の立案や実施が可能になるでしょう。