トランスコスモスは、クリエイティブとテクノロジーを融合させたラボ「aTable(アターブル)」を設立しました。この研究機関では、急速に変化するビジネス環境や消費者行動に対応し、次世代のマーケティングとコミュニケーションの新たな基準を築くことを目指しています。
aTableは、生活者の価値観やライフスタイルの多様化、Cookie規制のようなプライバシー保護の強化、AI技術の進化など、マーケティング環境の大きな変化を背景として設立されました。これらの変化に対応するため、aTableではカルチャー、クリエイティブ、メディア、テクノロジーの専門家を結集し、従来の手法にとらわれないアプローチを追求していきます。
また、本ラボには、株式会社れもんらいふの代表であり、アートディレクターとして幅広い分野で活躍する千原徹也氏が協業パートナーとして参画。千原氏は、広告、ブランディング、MV、CM、映画制作など多岐にわたる経験を持つ人物であり、クリエイティビティによりaTableの中心的な役割を担う予定です。

千原氏は「クリエイティブという言葉、仕事は、AIに淘汰され、効率とコンプライアンスのなかで、威力を失っていくのか。そこに抗うべく立ち上がったチームだと思います」とコメントし、aTableの設立意義を強調しています。
aTableの取り組みとしては、「ストラテジーとクリエイティブの融合」、「クリエイティブテクノロジーの革新」、「次世代マーケター&クリエイターの育成」の3点が挙げられています。まず、メディア特性に最適な戦略・戦術を研究・実践し、縦型ショート動画などの最新フォーマットに対応する新たなフレームワークの開発に取り組むことが決まっています。
最新のAIクリエイティブ技術を活用し、生活者の潜在的なニーズや行動パターンを明らかにした上で、その情報をもとにクリエイティブの可能性を追求していく計画です。さらに、クリエイティブ・メディア・テクノロジーの各領域において最先端を走るプロフェッショナルが集う拠点として、次世代の人材育成にも注力します。
aTableは、特定領域やテーマに関して探求した結果の発信により、業界全体の発展を促進する考えです。本取り組みは、トランスコスモスが掲げる「Global Digital Transformation Partner」としての戦略にも合致しており、デジタル技術を活用した顧客企業の変革支援をさらに強化する動きとして評価できます。
aTableの設立は、急速に変化するデジタル時代において、クリエイティビティとテクノロジーの融合が不可欠であるという認識を示すものであり、マーケティング業界全体に新たな基準を提案する可能性を秘めています。今後、aTableが生み出す革新的なアイデアや手法が、どのようにマーケティングの未来を形作っていくのか、その動向に注目が集まりそうです。