SBIホールディングスは5月19日、メディア事業強化に向けた新会社「SBIネオメディアホールディングス」を設立すると発表しました。同社では金融とメディアを融合した「ネオメディア生態系」の構築を目指します。
「SBIネオメディアホールディングス」の代表取締役会長にはSBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏、代表取締役社長にはSBIホールディングス執行役員の深澤裕氏が就任します。
新会社の設立は、米国を中心として世界的なトレンドとなっている金融機関によるメディア領域参入の動きを背景として決定しました。顧客接点の拡大や新たな収益源の確保を目的に金融とメディアをシームレスに結びつける取り組みが加速する中、SBIグループは蓄積してきた金融データと5,442万を超える顧客基盤を活用してメディア事業を展開する考えです。
SBIネオメディアホールディングスでは、プラットフォーム、IPおよびタレント、先端技術、制作機能を組み合わせ、「発掘」「拡散」「投融資」を連動させるネオメディア生態系の構築を目指すとしています。また、SBIグループが推進する「第4のメガバンク構想」とも連動し、地域の金融機関やメディア、地方公共団体、地元企業との共創を通じて地方創生にも貢献する方針です。
事業展開においては、国内外の有力メディア関連企業・制作会社・芸能事務所とのジョイントベンチャー設立やM&Aを積極的に行う予定です。さらに、有力IP・メディア・メディア生態系への貢献が期待される先端技術に投資を行う1,000億円規模のコンテンツファンドも計画しています。
SBIグループはメディアとIT、金融の融合という戦略的構想のもと、金融機能、ビッグデータ、グローバル展開支援、コンテンツなどの多岐にわたる要素を統合した新たなメディアビジネスの創出に挑みます。北尾氏とフジテレビの関係が注目されている中で立ち上げられる新会社は、メディア業界でどのような動きを見せるのでしょうか。