ジョージア工科大学のエリック・オーバービー教授、アディ・パタビラマイア准教授、そしてノートルダム大学のヴァムシ・カヌリ准教授による共同研究は、デジタルメディアの持続可能性にとって極めて重要なペイウォールに対する読者の反応を詳細に分析した画期的な研究です(論文はこちらから)。
研究チームは北米の主要30位以内の地方紙の2週間(2021年5月17日~30日)にわたるクリックストリームデータを分析。この期間中の約680万ページビューのうち、27万1,281件(4.0%)がペイウォールを表示させました。研究の特筆すべき点は、ペイウォール回避行動を検出する新手法の開発にあります。
「ペイウォール回避は、観察されないことを意図した密かな行動です。これを検出するには新しいアプローチが必要でした」とオーバービー教授は説明します。研究チームは同一記事への短時間内のアクセスパターンを分析し、IP情報やブラウザ特性を組み合わせることで回避行動を識別する手法を開発しました。
ペイウォール遭遇後の読者行動
研究で明らかになった読者の反応パターンは以下の通りです。