電通デジタルは、電通およびSnowflakeと共同で開発した企業間データ連携プラットフォーム「Tobiras Shared Garden(TSG)」の提供を開始したと発表しました。
同プラットフォームは、企業グループ内あるいは他企業間、電通デジタル・電通がアライアンスを構築したデータホルダー、プラットフォーム企業とのデータ連携を促進し、マーケティングROI(mROI)の最大化を支援するものです。既存のシステム環境に依存せず、マルチクラウド(クラウドフリー)で柔軟かつ安全なデータ連携を実現します。
TSGは、企業が保有する1stパーティデータの活用範囲が広がる一方で、プライバシー保護やシステムの安全性に配慮したデータ連携が難しいケースがあるという課題を背景として開発されました。
この新たなプラットフォームは、電通デジタル・電通が年間1,000件以上(累積3,000件以上)運用してきたデータクリーンルーム(DCR)の知見を生かして設計されており、企業が抱える課題を解決する3つの機能を備えています。
1つ目は「Consent Matching Support AI」で、連携データに関連する複数のプライバシーポリシーを読み込み、同意内容と一致する表現を抽出・リスト化し、プライバシーポリシーの確認を支援します。
2つ目は「Interoperable DCR」で、データ連携における安全管理措置を支援し、基本クエリを用意することで、非エンジニアでも分析を可能にします。
3つ目は「Intelligent Activation」で、分析結果に基づき、目的に応じた広告やCRMの施策実施を支援します。

TSGは、Snowflakeが提供するマルチクラウド対応のプラットフォーム上に構築されているため、顧客企業は自社環境内で効率よく安全に1stパーティデータを管理・連携・分析することができます。料金体系には「固定費+従量課金制」を採用しており、初期コストを抑えた導入が可能です。より自由度の高いデータ利活用によって、広告施策やCRMの効率化を実現します。
電通デジタルでは、対応クラウドの拡大に加え、Snowflakeが提供するAIソリューションを活用することでTSGを強化し、顧客企業のマーケティングROI向上に貢献していく方針です。さらに、本プラットフォームのグローバル展開も進めていくとしています。