フラー株式会社は、アプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」に蓄積するデータから、65~74歳の前期高齢者のスマートフォン利用実態をまとめた「年代別アプリ利用動向レポート2025 前期高齢者編」を公開しました。
本レポートでは、前期高齢者のアプリ利用個数、カテゴリ別傾向、1日の利用時間帯、利用割合の高いアプリ、直近1年以内にリリースされたアプリの利用状況など、多角的な切り口で高齢者のデジタル行動を可視化しています。高齢者のスマホ活用が一般化する中、生活習慣・情報取得・健康管理など多様な目的でアプリが利用されている実態が明らかになりました。
調査概要
調査は、フラーが提供するアプリ市場分析サービス「App Ape」による分析で、国内約40万台のAndroid端末から収集したデータをもとに実施されました。対象ユーザーは誕生年1951から1960年のユーザーを「前期高齢者」として定義し、調査期間は2025年7月です。
前期高齢者のアプリ利用実態
月間利用個数は全年代平均に迫る水準
前期高齢者の月間アプリ利用個数は全年代平均(50.6個)に迫る47.3個であり、スマホ利用が浸透していることが判明しました。特に「ライフスタイル」「通信」「ファイナンス」「ニュース&マガジン」「健康&フィットネス」カテゴリでは全年代を上回り、生活実用性や情報収集、健康管理への関心が高い傾向があります。
一方、「エンタメ」や「ソーシャルネットワーク」など娯楽系アプリの利用は全年代より少ない傾向にありました。これは前期高齢者が実用性を重視したアプリ選択を行っていることを示しています。
利用時間帯の特徴
前期高齢者のスマートフォン利用率は朝6~8時が全年代に比べ低い一方で、9~11時が高く、正午のピークは全年代に比べやや緩やかでした。
また、全年代の利用率が17時~21時に利用の大きな山を形成しているのに対し、前期高齢者は逆に17時から減少し始める傾向にありました。これは前期高齢者の生活リズムが早寝早起きの傾向にあることを反映していると考えられます。
新しいアプリへの関心は限定的
直近1年以内にリリースされたアプリを利用していない前期高齢者の割合は52.6%に上り、全年代の割合(44.3%)を上回りました。前期高齢者の直近1年以内にリリースされたアプリの平均利用個数は1.0個で、全年代平均の1.2個をやや下回りました。
この結果は、前期高齢者が新しいアプリの導入に慎重であり、既存のアプリを継続利用する傾向が強いことを示しています。
App Apeについて
フラーが提供するApp Ape(アップ・エイプ)は、スマホアプリの実利用データをもとに、アプリのユーザー動向に関するデータを提供するアプリ市場分析サービスです。テレビにおける視聴率情報のスマホ版のような位置付けで、アプリが「いつ・誰に・どのくらい」使われているかといったデータを提供しています。
アプリのユーザー動向のデータに加え、アプリストア情報やユーザーの属性情報など横断的なデータを提供しており、市場・競合調査をはじめとするアプリの企画・マーケティングに幅広く利用されています。アプリ開発会社や広告代理店・金融機関など、アプリに関わる様々なビジネスパーソンに活用されており、これまでに500社以上の企業に利用されています。
フラーについて
フラーは「ヒトに寄り添うデジタルを、みんなの手元に。」をミッションに掲げ、フラーが持ちうる全てのプロフェッショナル領域でアプリやウェブなどデジタルにかかわる支援を行う「デジタルパートナー事業」を積極的に展開しています。
新規・既存事業の戦略構築からプロダクト開発・グロースまで"ワンチーム"で伴走し、「デジタル領域全般で頼られる存在」として顧客に寄り添い、課題解決や事業成長に貢献しています。柏の葉本社と新潟本社の二本社体制で、それぞれの地方の特長を最大限に活かした経営により、中長期的な成長を目指しています。





