Faber Companyは2026年8月13日、2026年9月期第3四半期の決算を開示しました。累計売上高は2,055百万円で前年同期比9.6%増となった一方、ディストリビューション事業への先行投資が影響し、営業利益は206百万円と27.1%の減少となりました。詳細は決算説明資料と決算短信で開示されています。
主力のミエルカ事業、大手・中堅企業への深掘りで成長
中核のミエルカ事業は、SEOやヒートマップ分析、人材支援などデジタルマーケティングの課題をワンストップで解決するサービス群を展開しています。当第3四半期は生成AI関連の機能改善に加え、大手・中堅企業への組織的な営業活動と既存顧客へのクロスセルに注力した結果、同事業の売上高は2,038百万円、営業利益は325百万円となりました。

継続型売上比率は80%超を維持しており、問い合わせをきっかけに深い商談を通じて業務課題を特定し、複数サービスをクロスセルすることで顧客単価を高めるビジネスモデルを継続しています。決算説明資料では大手化粧品会社やフィットネス運営会社の事例が示され、月額料金が導入時の数倍規模に拡大した契約実績が紹介されています。
生成AI検索対策サービスが50社超の受注
同社は生成AIの実ビジネスへの活用が急速に進展しているとの認識のもと、AI検索対策サービス(GEO・LLMO)の展開に注力しています。当四半期までに50社超の受注を獲得し、今後の売上・利益への貢献拡大を見込んでいます。ミエルカSEOに続く柱として、生成エンジン最適化と大規模言語モデル最適化への対応を機能開発の重点領域に据えています。

ディストリビューション事業、保有ARR36億円を目指し投資フェーズ
新規事業として展開するディストリビューション事業(DXミエルカ)は、ミエルカ事業で培ったオンライン集客・展示会によるリード獲得力を基盤に、バックオフィス系SaaS等の販売・導入支援を行う事業です。国内SaaS市場は富士キメラ総研の調査で3兆円規模から4兆円規模への拡大が見込まれており、同社は伸びしろの大きい領域と位置付けています。

当四半期は採用費を中心とした先行投資を優先し、売上高16百万円に対し営業損失118百万円となりました。一方で営業人員は16名に増加し、契約社数は前四半期比42社増の98社、保有ARRは前四半期比58.4%増の1.41億円まで拡大しています。FY30/9末に保有ARR36億円を目標に据え、投資フェーズを継続する方針です。
通期見通しと今後の課題
通期の連結業績予想は売上高2,817百万円、営業利益300百万円を据え置いており、修正はありません。ミエルカ事業では顧客事由による一部の期ズレが発生し、3Q時点の営業利益は想定を若干下回ったものの、通期営業利益420~450百万円の見込み達成に向け、4Qでの受注獲得に注力する方針を示しています。配当予想については年間30.00円で修正はないとしています。
同社はまた、当第3四半期連結累計期間においてXINOBIX株式会社を新規に連結子会社としており、連結範囲を拡大しています。今後は既存事業の安定成長と、生成AI関連の新サービス、ディストリビューション事業という2つの成長領域への投資配分をどう最適化するかが焦点になるとみられます。







