東京を中心に、リノベーション・中古住宅販売のメディアプラットフォーム「cowcamo」(カウカモ)を展開する、株式会社ツクルバが7月31日に東証マザーズに上場することが承認されました。想定価格は2050円、想定時価総額は約191億円で 、公募増資で約10.9億を調達見込みです。

同社は2011年に創業。創業事業であるコワーキングペース等を運営するシェアードワークプレイス事業と、2015年に立ち上げられた「cowcamo」を中心にしたcowcome(カウカモ)事業が柱です。

主力の「cawcamo」(カウカモ)。

「cowcamo」はオンラインメディアを使って、比較的高単価なリノベーション・中古住宅を仲介する事業。従来はチラシや物件検索サイトを中心に無機質なDB型で提供されてきた不動産情報を、独自の取材や写真撮影によってリッチなコンテンツとして制作、ソーシャルメディア等でも流通する形で提供したり、好みの物件を提案してくれるネイティブアプリ、オンラインでのエージェントとのチャット機能などで住宅購入フローを変革してきました。

取材で作られている物件情報はエリア情報、物件の詳細、生活環境、編集部からのおすすめコメント(かなりのボリューム)などで構成。物件担当者からのコメントを交えながら、ここに住んだら、どんな生活ができるのかを想像させる内容。

収益源は住宅売買の際に売手・買手から得られる売買仲介手数料、その他付随する手数料、住宅取引の流通総額に対しての手数料で、広告収益は無いとのこと。また、一部は在庫リスクを取って仕入れ販売を行っているケースもあるとのこと。

事業は急速に立ち上がっており、第3四半期末(4月30日)の会員数は約9万人。取引件数は119件で、流通総額は60億9600万円にも上ります。対して、cowcamo事業のの売上高は3億2000万円となっていて、取引成立に対して約5%の手数料を受け取っている計算です。事業単体では第1四半期から黒字化しているようです。

事業は1Qから黒字化した模様
会員数、取引件数、流通総額も順調に増加

全社の業績は第3四半期累計期間で、売上高10億8582万円、営業利益1148万円、経常利益683万円、四半期純利益631万円。2018年7月期は売上高5億3101万円に対して経常損失で4億8681万円でしたので、急速な売上高の伸びと、今期から黒字化したという状況。

リッチな取材コンテンツで、編集コストをかけてコンバージョンさせても回収可能な高単価な物件と市場には限りがあると思われますが、東京から地域を広げることによる伸び代はありそうです。また、景気動向にどの程度左右されるのかは注目されます。

大株主は共同創業者の村上浩輝氏が23.43%(追加で資産管理会社を通じて20.54%を保有)、中村真広氏が22.27%など。外部株主はアカツキ(6.41%)、イーストベンチャーズ(6.16%)など。