ロイタージャーナリズム研究所「2021年のメディア動向予測調査」前編──フェイクニュースと戦う中で高まった存在意義

英ロイタージャーナリズム研究所は1月7日、2021年版の「ジャーナリズム・メディア・テクノロジー動向・予測調査(Journalism, media, and technology trends and predictions 2021)の結果を発表しました。

これまでは淡々とビジネストレンドを紹介していた同レポートですが、今回は冒頭から「2021年は、デジタルの深遠かつ急速な変化の年となるだろう」という危機感をあおる言葉から始まります。

そして「ロックダウンその他の規制は古い習慣を壊し、新しい習慣を生み出してきたが、それらがいかに根本的な変化であったかを2021年に知ることになる。 多くの人が「普通」への回帰を切望するが、現実は違ったものになりそうだ」と新型コロナ禍が引き起こした業界環境の変化が、もはや後戻りができない状況にきていることを示唆します。

興味深いのは、今回のレポートではメディアだけでなくプラットフォーマーや国家との関係変化についても調査していることです。新型コロナ禍はメディア企業の幹部にとっても「メディアの機能と役割」そして「国家やプラットフォーマーとの関係」を根本的に考え直すきっかけともなっているのではないでしょうか。

2021年を迎えるにあたって、メディア企業の戦略担当者が何を考えていたか。ビジネス環境、組織・ワークスタイルなどが大きく変わったことへの認識、メディアの価値や信頼性をどう考えたか、パブリッシャーの収入源はどう変化するのか?ITプラットフォームとの関係は?人工知能など新技術の導入は?メディア企業の二極分化は進むのか?────調査からは、今のメディア企業がかかえるさまざまな課題が浮き彫りになりました。

新型コロナ禍後、世界的な調査としては初めてのものになるだけに、各方面から注目されることになりそうです。

後編はこちら

概略

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

デジタルメディアの生き残りを賭けた戦略の中で世界的に注目を集めているサブスクリプション。月額の有料購読をしてもらい、会員IDを軸に読者との長期的な関係を構築。ウェブのコンテンツだけでなく、ポッドキャストやニュースレター、オンライン/オフラインのイベント事業などメディアの立体的なビジネスモデルをサブスクリプションを中核に組み立てていく流れもあります。

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堀 鉄彦
堀 鉄彦
1986年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社。 日経イベント、日経パソコン、日経ネットナビなどの雑誌編集を経験後、独立し、2018年4月に(株)ブロックチェーンハブに参画。グループ内に(株)コンテンツジャパンを立ち上げる。ブロックチェーン×コンテンツのプロジェクトに取り組む。2019年10月にビヨンドブロックチェーン(株)の取締役に就任。電子出版制作・流通協議会や電子書籍を考える出版社の会など複数のメディア系業界団体でデジタル系サービスの動向レクチャーを定期的に行っています

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