クリエイター向け収益化プラットフォームのPatreonが、独自の動画配信機能を開発中であることが、The Vergeによる取材で明らかになりました。
Patreonは、動画クリエイター、ポッドキャスター、ミュージシャン、ジャーナリストなど、さまざまなコンテンツクリエイターが持続的な収入を得ることをサポートするプラットフォームです。クリエイターがPatreon上で月額制サブスクリプションを提供することで、広告収入などの不安定な方法ではなく、ファンからの直接的な収入を得ることができ、自身の活動に専念できることを強みとしています。
独自機能で「脱YouTube」できるか
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Patreonではこれまで、画像やテキスト、ライブ配信などはサポートしていたものの、動画についてはYouTubeなどのプラットフォームへ動画を投稿し、その限定公開URLをシェアすることでしか提供できませんでした。今回、CEOのジャック・コンテ氏がThe Vergeの取材に対し、独自の動画配信機能を開発していることを明らかにしました。
コンテ氏は、以下のように述べています。
「Patreonはすでにポッドキャストをホストしていますが、今度はビデオもホストすることになりました。私たちはビデオ製品を作っています。私たちが構築しているものは水平方向のアーキテクチャであり、メディアやアップロードフォーマットを問わず、すべてのクリエイターが自分の作品を軸にビジネスを展開できるようにするものです。」
The Vergeによれば、製品の詳細や実装時期は明らかにされていません。
動画プラットフォームとしてのYouTubeの地位は確立されており、多くの動画クリエイターがYouTubeを利用しています。Patreon内で完結する動画配信機能が提供開始されれば、YouTubeへの依存を減らし、ますます独立したプラットフォームとして存在感を増すことができるでしょう。
ポッドキャストシリーズを開始
コンテ氏は無料のポッドキャストシリーズ「The Creator Economy」を開始したことも発表しました。この番組では、Patreon同様にクリエイターに活動の場を提供しているRedditの創業者らにインタビューを行っています。
コンテ氏は、「クリエイターエコノミーを構築している、最も素晴らしく、先進的で、好奇心旺盛な人々をPatreonに引き込みたいと思っています。そして、私たちがこの世界をどう考え、ビジョンとして何を描き、何を築き、何を信じているのか、そして私たちが何者なのかを、そうした人々に聞いてもらいたいのです」と述べて