メタ社、ターゲティング広告への個人情報データ利用で、3億9000万ユーロ(4億1400万ドル)の罰金

EUのデータ保護委員会(DPC)は1月4日、Meta Platforms Ireland Limited(以下「メタ社」)のFacebookおよびInstagramサービスの提供に関連するデータ処理業務に関する2件の調査の結果、Facebookサービスに関するGDPR違反に対し2億1000万ユーロ、Instagramサービスに関…

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<p>ブリュッセルのEU本部(Photo by Michele Spatari/NurPhoto via Getty Images)</p>

EUのデータ保護委員会(DPC)は1月4日、Meta Platforms Ireland Limited(以下「メタ社」)のFacebookおよびInstagramサービスの提供に関連するデータ処理業務に関する2件の調査の結果、Facebookサービスに関するGDPR違反に対し2億1000万ユーロ、Instagramサービスに関する違反に1億8000万ユーロの罰金を科す決定を下しました。

この決定は、約4億5,000万人が住む27カ国のマーケットが、BigTechやその他の企業が事前の同意なしにユーザーの情報を収集する能力を制限することを目的に制定した個人情報保護法(GDPR)を制定して以来、最も重要な決定の1つとなります。

この調査の申し立て人は、プライバシー保護運動家のマックス・シュレムスがオーストリア人とベルギー人の申し立てを代行する形を取っており、1件はオーストリアのデータ主体による苦情(Facebookに関連)、もう1件はベルギーのデータ主体によるもの(Instagramに関連)になります。EUは経済的保護政策だと捉えられたくないと考えていますが、これはプライバシー概念の大きな相違がある米国とEUの文化的闘争と言っても過言ではありません。


《前田邦宏》

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前田邦宏

前田邦宏

メディアイノベーション見習いスタッフ。海外調査の最新動向を担当。分野を問わず、調べ物が好き。

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