2022年11月にOpenAIのAI搭載チャットボット「ChatGPT」が発表されて以来、ジャーナリストはニュース業界への影響の可能性について議論してきました。生成型人工知能の台頭により、どれだけのジャーナリストの仕事が取って代わられるのか。どのくらいの速度で仕事の形態は変化するのだろう?そもそも、現時点のChatGPTを競合と見るべきか、それともこれをきっかけにニュース業界が直面する問題を変革する好機と見るべきなのだろうかと。
そこで今回は、この分野に詳しい専門家やスタートアップ創業者に話を聞き、生成AIと大規模言語モデルが短期的・中期的にジャーナリズムにどのような影響を与えるかについて取材をしたロイター・オックスフォード研究所の『ChatGPTはジャーナリズムの脅威か機会か?』の内容をご紹介したいと思います。
最初にコンピュテーショナル・ジャーナリストのフランチェスコ・マルコーニ氏、リアルタイム情報企業AppliedXLの共同設立者です。Newsmakersの論文著者で、2020年にAIとジャーナリズムに関する書籍として、出版されました。次にFinancial Times紙の人工知能分野の報道担当であるマドゥミタ・ムルギア氏、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)のチャーリー・ベケット教授でPolis/LSEジャーナリズムAI研究プロジェクト、JournalismAIの責任者の知見を順番にご紹介し、更に類似する研究やサービス開発している企業や研究者をご紹介します。
自動化、拡張、生成と三つの波で進化した