インスタグラムなどの「いいね」機能、若年層のユーザーに悪影響を与える可能性が

インスタグラムは、カナダのユーザーに対して、他のユーザーが受けとった「いいね」の数を見れなくするという短期間の実験を行ったことを発表しました。この実験は、ユーザーが「いいね」の数ではなくコンテンツに注目する事を目的としています。実験によって、ソーシャ…

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インスタグラムなどの「いいね」機能、若年層のユーザーに悪影響を与える可能性が

インスタグラムは、カナダのユーザーに対して、他のユーザーが受けとった「いいね」の数を見れなくするという短期間の実験を行ったことを発表しました。この実験は、ユーザーが「いいね」の数ではなくコンテンツに注目する事を目的としています。実験によって、ソーシャルメディア上で他人と競い合う事は、若年層のユーザーにとって有害になり得ることがわかりました。

「いいね」機能はソーシャルメディア上での比較・競争に発展する

国際的な調査機関であるChildren and Screens Institution of Digital Media and Child Developmentは、「いいね」機能がソーシャルメディア上での競争やソーシャルメディアでのつながりという空想のどちからに寄与することになるとして、アメリカのインスタグラムユーザーが「いいね」の数を見ることができなくするように求めました。

Children and Screenの創設者であるPamela Hurst-Della Pietraは、「Instagramのビジネスは数字ゲームによって成り立っている。子供たちはギャンブルに使われる心理的な説得手法をもちいて、インスタグラムに参加するようになっている。」と述べています。

さらに、今回の実験ではまだ十分ではないとChildren and Screenはしています。Pace大学教授であるRandi Priluckは、「彼らは依然、『いいね』の獲得数を競いあい、この問題が完全に解決するわけではありません。」とコメントしています。「いいね」を競い合う若者の中でも、執拗に自身の投稿をチェックする人は一日に100回以上も投稿を確認し、このような若者は、人付き合いや運動、宿題などをせずに、インスタグラムに時間を費やすことがあるとしています。

精神科医のTracy Asamoahは「ソーシャルメディアは若者にとって、ポジティブにもネガティブにも影響する可能性がある」としています。続けて、 「ソーシャルメディアプラットフォームは、若者の可能性を広げ、彼らが自身を理解する手助けとなります。その一方で、否定的な反応を受け取ったり、その反応が少なかったりすると、悩みや苦しみの原因となりえます。」とコメントしています。

《Maho Nishida》

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