イギリスの公共放送局BBCがデジタルで展開する音声や音楽のストリーミング、ダウンロード配信サービス「BBC Sounds」が10~12月の四半期で290万ユーザーを超え、前の四半期の250万ユーザーから大幅に拡大していることが明らかになりました。
「BBC Sounds」はラジオ番組、音楽ミックス、ポッドキャストなどで構成されていて、直近ではリアルタイムのラジオ番組が人気を博していて、視聴回数の56%、視聴時間の67%がライブとなっているそうです。一方でオンデマンドも人気で、ラジオ番組とポッドキャストだけで四半期で1億回以上再生されていて、全四半期の2倍になったそうです(全体の再生回数は2億5000万回以上)。

毎週50万人以上の若者(16~34歳)に利用されているというのも心強いデータです。
最も人気のあるポッドキャストは「Brexitcast」で、2017年5月の選挙から「Electioncast」として放送を開始し、イギリスのEUからの離脱(Brexit)について専門家や編集者が3年間追ってきました。昨年のイギリスのポッドキャストアワードでも視聴者賞を獲得したそうです。先日、離脱が完了した事を受け、今後は幅広いニュースを扱い「Newscast」として生まれ変わるそうです。
同番組を担当するディノ・ソフォス氏は「忠実で熱心な読者のお陰で、ポッドキャストを新しく、野心的なものに進化させることができました。専門家の洞察と関係者の情報というBrexitcastの良さを活かしながら、より幅広い情報を扱うNewscastを引き続き成功させるつもりです」と延べています。
BBC Soundsの責任者のジョナサン・ウォール氏は「ますます多くのユーザーがライブとオンデマンドでBBC Soundsを聴くようになっています。私達派の素晴らしいラジオ局はBBC Soundsの中心ですが、ポッドキャストやオンデマンドラジオ番組も人気を集めるようになりました。いまやユーザーはどのような視聴形態であろうと、BBCの素晴らしい番組を楽しむ事ができます。」と述べています。
BBCは以前からiPlayerというブランドでテレビとラジオのインターネット配信をしてきましたが、2018年秋からラジオのみを「BBC Sounds」というブランドに分離して展開しています。