ExchangeWireとOpenXは、日本とアジア太平洋市場のプログラマティック広告市場の共同調査レポート「The State of Programmatic in JAPAC: Current and Future Drivers of Growth」(英語)を発表しました。
レポートは、オーストラリア、インド、インドネシア、日本の広告関係者からの情報提供などに基づきまとめられたもので、各国の広告投資や今後の発展に影響する様々なトレンドを明らかにしています。
目次
プログラマティック広告支出について
過去1年のプログラマティック広告支出を見ると、日本とAPAC地域の広告関係者の76.6%が投資を増やしました。日本市場に限定すると、66.1%がプログラマティック取引での広告支出を増加。過去1年で、47.5%が25%以上の伸び率を示しました。プログラマティック広告支出の減少率を見ると、調査対象の1割以下となっています。
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プログラマティック広告支出が増加した要因には、効果的なデータ活用、広告取引の効率化、消費者ターゲティングなどが寄与していると考えられます。特に日本市場は、ターゲティングの精度と広告在庫の収益化が主な要因でした。
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ads.txtについて
日本市場では、取引している広告在庫の中でads.txtを通じて承認されたものはなかったと11%が回答。少なくともads.txtで広告在庫の4分の3以上が承認されているという回答は18%でした。現状、ads.textの採用がまだ進んでおらず、プログラマティック広告取引のサプライチェーンでの透明性に対する懸念があり、市場の成長を妨げています。
ヘッダービディングの普及について
日本市場の広告関係者の93.8%、アジア太平洋地域を含めると90%強がヘッダービディングを活用しています。しかし、合わせてヘッダービディング機能を提供する事業者が増加し、特に新興国では供給が過剰傾向です。
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今後、DOOHがプログラマティック広告予算増に寄与
DOOHへの広告支出が外出自粛解除後に回復するか、アプリ内メディアやコネクティッドTVへと予算が移行するかに関心が集まっています。