メディアが読者にリーチする手段としてニュースレターが注目されています。メールを読者に定期的に届けるという手法は古く昔からありますが、高い確率で読者のメールボックスまで直接に届けられるという点が見直されています。検索エンジンやソーシャルメディアなど外部の巨大なプラットフォームに握られている経路とは異なり、自分たちでコントロールできる手段という点も評価の一部です。
近年ではニュースレターで課金をしようとするメディア企業も増えていて、日本ではユーザベースが「Quartz Japan」を展開しています。米国ではニュースレターの配信プラットフォームも次々に誕生していて、代表格である「Substack」では有料のサブスクリプションでニュースレターを展開する機能もあり、メディア企業から独立した腕に自信のあるジャーナリストがニュースレターで独立し、年間10万ドル以上を稼ぐケースもザラにあります。
そんなニュースレターですが、読者と一対一の関係を作れる利点の反面、メールボックスの閉じられた世界でどのようにグロースさせるかは課題です。
250万購読者を抱えニュースレターで成長するメディアスタートアップ「MorningBrew」のグロース担当ディレクター、ジェニー・ローゼンバーグ氏が同誌でのグロースについて語っています。そのポイントは以下の5つで、今すぐにでも日本のメディアでも活用できそうな内容です。
- オンボーディング
- 毎日4つの件名をテスト
- 質の維持
- 新規獲得
- 広告出稿
簡単に紹介したいと思います。
目次
1.オンボーディング
まず最初はウェルカムメッセージです。MorningBrewでは、登録をした人に最初のウェルカムメッセージを送信しているそうですが、そこにあるのは長文のコンテンツや綺羅びやかな装飾ではなく、非常に実用的なメッセージです。
MorningBrewが解説しているのは、メールボックスの中で埋もれないようにGmailやiOSのメールで優先トレイに入れる方法です。他のアプリを使用している人向けにはウェブサイトで別途、操作方法が解説されています。
ちゃんと届かないと意味がないとローゼンバーグ氏は強調しています。