Media Innovationが毎月開催しているオンラインセミナー「Media Innovation Meetup」。12月は、「メディア業界の今年を振り返り、2021年の展望を語る」と題して23日に開かれ、「ニュースレターの部」では、ゲストの株式会社OutNow 濱本至社長がニュースレターの魅力と国内での可能性などについて話しました。
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目次
2020年7月にスタートしたtheLetter
1992生まれの濱本氏は、神戸大学在学中に、大学生のための位置情報SNS「ColonyTale」をリリースし、2016年からは株式会社リッチメディアでマーケティングの経験を積みました。フリーランスとなった2017年からは、エンジニアとマーケティングの両軸でメディアの企画、ヘルスケア系アプリの開発、海外へのコンテンツ取次事業の立ち上げなどを行ってきました。そして、2018年4月に株式会社OutNow を設立し、2020年7月から個人向けニュースレター配信サービス「theLetter」を始めています。
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theLetterは、単にニュースレターを配信できるだけではなく、配信を通じて読者とのコミュニティを構築・運営できるサービスです。記事ごとに無料、有料を自由に決めて、Web記事とニュースレターを同時配信できるようになっていて、既存の読者に配信しながら、SNSやGoogle上での集客もできるということです。
濱本: 海外では、「Substack」、「Revue」、「Buttondown」など様々なサービスが出てきていますが、その日本版と考えていただければと思います。
ニュースレターの魅力
───元々、ニュースレターをたくさん購読していたと聞きました
濱本: そうですね。当初は、Twitterを情報収集の手段として利用していました。そして、海外の記事も読むようになり、流行しているニュースレターも自然と購読するようになりました。ニュースレターは、自分がいいと思ったブロガーやメディアを一度、登録しておくと、後は自動で情報が届きます。これをメールを処理するようにして見ていくと、良質な情報をインプットすることができ、情報収集の手段としては大変効率がよいことを知りました。
───プラットフォームを立ち上げようと思ったきっかけは?
濱本: メディアを広告モデルで運用していると、PVを稼ぐためにはということで、タイトルと内容が一致しないような記事が生み出されたり、拡散の反面、コンテキストを理解していない人にまで情報が届き、変な文脈で炎上したりするなど、様々な副作用が生じる可能性があります。そういった状況への対処も含めて、日本のマーケットでニュースレターを試すとどうなるだろうかと思い、始めてみました。
───メールマガジンとの決定的な違いはどこにあるのでしょうか?