ニールセンデジタル株式会社が、「ニールセン広告信頼度調査2021」を実施し、海外市場の消費者が信頼する広告、情報についての分析結果を発表しました。
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韓国や香港は、日本よりもアーンドメディア上の情報に対する信頼度が高い
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「ニールセン 広告信頼度調査 2021」によると、アジアにおいて広告や情報に対する信頼度がもっとも高いのは、日本では「ブランドサイト」、韓国や香港では「友だちや家族からの勧め」と、地域差があることがわかりました。
「インフルエンサーマーケティング」については、アジア・パシフィック全体でZ世代やミレニアル世代からの信頼度が高く、年代によって信頼される広告や情報が異なることも明らかになりました。
行動を起こすきっかけになったのは「友だちや家族からの勧め」がトップ
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また、韓国では「インターネット上の消費者の口コミ」、香港では「インフルエンサーマーケティング」「ニュース記事などのコンテンツ」といったアーンドメディア上の情報が上位を占めており、企業の広告が上位にランクインしている日本とは大きく異なっています。
ニールセンによれば、消費者がその広告や情報を信頼していると、実際の購入などの行動につながりやすいといいます。韓国や香港で信頼度の高かったアーンドメディア上の情報がきっかけで行動を起こした割合は、どの情報も日本よりも高くなっており、より購入などの行動を起こすきっかけとなっていることがわかりました。
特に「インフルエンサーマーケティング」については、韓国や香港では日本の約2倍行動を起こすきっかけとなっていることから、日本ではあまり活用していなくても、アジア諸国でコミュニケションをとる上では活用を検討する必要があるとのことです。
活用する広告・情報は商品カテゴリ別に検討する
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消費者が商品購入を検討する際に参考にする情報源は、その商品カテゴリによって異なります。「インフルエンサーマーケティング」に対する信頼度が高い香港で自動車とファンションを比べたところ、どの年代でもファッションカテゴリのほうが「インフルエンサーマーケティング」が信頼されていることがわかりました。また、自動車カテゴリを年代別に見ると、他の年代と比べてミレニアル世代で「インフルエンサーマーケティング」の効果が期待できるとしています。
同社シニアアナリストの高木史朗氏は、「市場やカテゴリ、年代によって広告や情報に対する信頼度は異なる」ことから、「そこでどのような施策を選択して成功を収めるかは、広告信頼度を正確に把握しているかどうかに大きく左右される」と分析しています。