おはようございます。Media Innovationの土本です。今週の「Media Innovation Newsletter」をお届けします。
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目次
今週のテーマ解説 IVSで考えた「メディアの新しいモデルを考える」方法
6月28日~30日に開催されたIVS2023 KYOTO / IVS CRYPTO 2023 KYOTOに参加してきました。元々はスタートアップの幹部向けのカンファレンスで数百名規模で開催されていましたが、今回はなんと1万人を集客。京都府や市の後押しもあり、フェーズを一段上げようという意図が見られました(といっても筆者は初参加なのですが)。
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こういったカンファレンスは主に2つの目的があります。1つは様々なステージやセッションを通じて新しい世界を知るということ。もう1つはイベントやパーティを通じたネットワーキングやビジネスマッチングです。IVSの会場はその2つを意図的に混ぜていて、広い会場の中に、セッションが行われるステージが点在していて、周囲には企業ブースや、ネットワーキングができるカフェやバーがランダムに配置されています。至る所に溜まり場があり、目的を持って歩いていても、次々に知り合いに出会い、足を止めて話し込む、そんな感じです。
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IVSで取り上げられるテーマは様々ですが、特に勢いがあると感じたのは、Web3(クリプト、ブロックチェーン)と、やはりAIです。筆者は個人的なテーマとしてWeb3を追っているので、取材対象としても見ていましたし、これらを活用して世界に飛び出していこうとするスタートアップを眺めながら、メディア事業に応用できるネタはないかどうかウォッチしていました。
そういう意味でIVSが良いのはローンチパッドというプログラムです。日本語にすれば「打ち上げ台」。優れたアイデアを持ったスタートアップを表彰して勢いを付けようという企画です。ここで表彰されると、界隈での注目度がグンと上がり、飛躍していったスタートアップが多数あります。また、ハッカソン(数日間で企画から開発まで行って内容を競う)も生成系AI、あるいはブロックチェーン✕AI、といったテーマで発表がありました。これらは一気に沢山の事例を知れるのがお得です(?)。
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空気感が知れるのもリアルイベントの良いところです。会場は2~3割は外国人ではないかという勢いで、多国籍化していて、セッションも半数は英語です(日本人同士でも英語というセッションが多い)。これはグローバルに通用するスタートアップを育てていこうという主催者の意図を感じます。
オープニングでは岸田首相からのビデオメッセージもあり、「ベンチャー投資を現在の10倍の年間10兆円規模に引き上げていくことを目指す」というコメントもありました。経済産業省の担当者も「国内を活性化するだけでなく、世界の投資マネーを日本のスタートアップに引き込んでいく事が重要」という話をしていました。ますます活性化するスタートアップの取り組みを既存プレイヤーも参考にするべきでしょう。
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来場しているメディアの幹部はそこまで多くなく、自分の観測範囲では取材にきているメディアも限られていそうでした。でも、スタートアップのカンファレンスに1万人が京都に集まるという熱気は、放っておくには勿体ない気がいたしました。せっかくメディアという取材ができる立場にあるので、こういう世界を取材すると同時に、自分の仕事を変革するのに生かしていけばいいのではないかと感じました。
コロナも明けて、様々なものがリアルに戻ってきました。せっかくなので、重い腰を上げて、外の世界に出てみると、一人では思いもよらなかった発見があるはずです。メディアは色々な意味で厳しい状況にありますが、脱するためのヒントはメディア業界の中ではなく、外の世界にあるのではないか? そんな気がした3日間でした。
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編集部からひとこと
週の後半は京都でIVS、週末はお祭りで御輿を担ぎました。体全体が痛くてまずいです。暑さに負けないように今週も頑張っていきましょう!(もう今年も後半戦です)