有名人のファンコミュニティサービス「Fanicon」の運営や、Web広告・インフルエンサーマーケティングを行うTHECOO株式会社が不正発注や不適切会計に揺れています。
一部の社員が、自身の設立した会社を通して業務を受注したように仮装し、THECOOから累計で数千万円の現金を得ていたというもの。その社員は不正に手を染めた理由として、体調を崩すほどの激務にも関わらず薄給だったことを挙げています。
スタートアップで働く人々のモチベーション管理、インセンティブ設計の重要性を突きつける事例であると同時に、承認プロセスの徹底など、不十分なマネジメント体制が信用失墜に繋がることを炙り出しました。
目次
法人セールスの利益をFaniconが食いつぶす構図
Faniconは俳優やミュージシャン、タレント、アイドル、声優などの有名人と、ファンとを繋ぐプラットフォーム。プラットフォームの中心にいる有名人は、アイコンと呼ばれます。Faniconにはライブ配信、グループチャット、ECなどの機能があり、アイコンとファンが交流できます。
アイコンはFaniconを利用するファンに500円~2,000円/月の会費を請求できます。THECOOは会費やEC売上の一部を手数料として徴収しています。
THECOOにはデジタルマーケティング事業(法人セールス事業)もあり、Web広告の運用やインフルエンサーを活用する広告代理店業も行っています。
会社全体の売上高は3期平均で44.4%増というハイペースで伸びていますが、本業での利益は全く出ていません。
