Media Innovationでは毎年恒例の年末年始企画として、メディア業界の様々な方に、2023年の振り返りと、2024年の展望について寄稿いただきました。良いことあり、辛いことあり、という一年間の後に、どんな飛躍が待っているか、皆さんからのメッセージを順次公開していきますので、お楽しみに。
鷹木創
株式会社テクノコア 代表取締役
テックメディア「テクノエッジ」を運営するテクノコアの代表。テック系メディアの記者や編集長などを経て、2023年にテクノコアを設立して代表に就任。
2023年はどんな仕事に取り組みましたか?
資金調達と有料会員制です。われわれテクノコアは2022年5月に創設したスタートアップ企業なので、やりたいことはたくさんありますが、資金面がぜい弱です。そこでさまざま方に資金のご協力をお願いしていますが、なかなか厳しいですね。単純に記事を書いて、たくさんの人に読まれるだけでは評価してもらえない状況です。
それも踏まえて強固なコミュニティづくりが大事だなと考え、2023年10月に「テクノエッジアルファ」を始めました。もうすぐ100人に達する勢いです。
テック好きな人に読んでもらうだけではなく、参加する、コミュニケーションできる、そんな「場」にできればなと思っています。
2023年一番注目した出来事は何だったでしょうか? (業界動向、身の回りで起きたこと、その他何でも構わないです)
敬愛する林雄司編集長の「デイリーポータルZ」が独立したことです。
好きなことを続けるという意味ではいいことなんだと思いますが、いばらの道であることは鷹木も大いに共感しました。
というか、デイリーポータルZの「はげます会」とテクノエッジアルファはコンセプトからして大変よく似た会員制モデルなので、共感とともにはげまされた次第です。来年は一緒にご飯でも食べたいですね。
メディア業界で今後の焦点となりそうな事は何だと思いますか?
熱心なファンをどう獲得し、媒体のパワーにしていくか、ですかねえ。検索エンジンのアルゴリズムやSNSのリコメンド、アフィリエイトの料率変更に振り回されず、いかに強固なメディアビジネスの基盤を作り出せるか、がポイントになりそうです。
2024年への意気込みを聞かせてください
20年前はテクノロジー媒体の編集記者でした。10年前は外資系ガジェット媒体の編集長でした。今年は独立系テクノロジー媒体の運営会社代表をしています。次の10年でどこまで行けるか、そんな大事な1年になりそうです。どうぞよろしくお願いします。
