東京地方裁判所は、2024年4月18日、出版コンテンツの海賊版サイト「漫画村」の運営に関与した者に対して、17億3664万2277円の損害賠償金の支払いを命じる判決を下しました。
本件は、株式会社KADOKAWA、株式会社集英社、株式会社小学館の3社が共同で提訴していたものです。
「漫画村」は、かつて最大規模の海賊版サイトとして知られ、著作権侵害による出版業界への影響が甚大でした。
これに対し、3社は17作品に関する総額19億2960万2532円の損害賠償を求めていました。本判決は、原告3社の主張が大きく認められたものであり、著作権保護の重要な一歩となります。
「漫画村」を巡る一連の動きは、2019年7月から9月にかけて運営者を含む4名が6都県警察合同捜査本部により逮捕されたことから始まりました。その後、福岡地方裁判所で有罪判決が確定し、刑事処罰が行われています。
この判決は、漫画村に限らず、映画やアニメなど多岐にわたる著作権侵害事案に対する警鐘となり、出版社が著者の創作活動を守るための責務を果たす上での大きな意義があるものと考えられます。
一方、元運営者は判決言い渡し後に記者団に対して「一切支払うつもりはない」と答えたとのこと(日テレ)。