株式会社博報堂DYホールディングスは、傘下の特別目的子会社であるVentures of Creativity株式会社（VoC社）が、アニメーション広告制作の自動化ソリューションを提供する新会社「株式会社ZETTAI WORKS」を2024年10月25日付で設立したことを明らかにしました。
ZETTAI WORKSは、アニメーション制作過程の一部を自動化することで、制作費用と期間の大幅な削減を実現するソリューションを提供します。日本人に馴染み深いアニメーションは広告クリエイティブ手法として高い期待が寄せられているものの、業界の人手不足や制作工程の多さから供給が需要に追いつかず、広告への活用は限定的です。
新会社は、この課題に対して革新的なアプローチを取るために設立されました。国内の複数のアニメ制作スタジオと連携し、著作権をクリアした豊富な教師データを活用することで、クオリティを担保しつつ制作プロセスを効率化します。設定・絵コンテから原画・仕上げに至る一連の制作工程を自動化するソリューションにより、アニメーション広告の活用を促進します。
ZETTAI WORKSは、博報堂DYグループのグローバル社内ベンチャープログラム「Ventures of Creativity」の初年度ビジネスコンテストで選出されたプランです。起案者3名はいずれもHakuhodo DY ONEの出身で、VoC社との共同出資により設立します。VoC社は2024年11月までに8.4千万円規模のシード投資を実施し、新会社の成長を支援する計画です。まずは国内事業を開始し、将来的には海外進出も視野に入れるとしています。
アニメーション広告制作の自動化は、クリエイティブ業界に新たな可能性をもたらす取り組みです。ZETTAI WORKSのソリューションが、広告業界やアニメーション業界にどのような影響を与えるのか、今後の事業展開が注目されます。
