東京新聞、有料デジタル版をリニューアル・・・宅配読者には300円で

・東京新聞がデジタルサービスをリニューアル
・宅配購読者向けに月300円プラン提供
・独自記事の充実を図る新サービス開始

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東京新聞、有料デジタル版をリニューアル・・・宅配読者には300円で

東京新聞が14日、デジタルサービスを全面刷新し、新たな有料会員制サービス「東京新聞デジタル」をスタートさせました。これまでの無料ニュースサイト「東京新聞 TOKYO Web」を発展させ、3段階の有料プランを導入。既存の宅配購読者向けには月額300円の追加料金で全てのデジタル機能を利用できる「宅配プレミアムプラン」を用意しました。

新サービスは「スタンダード」「プレミアム」「宅配プレミアム」の3プラン制。スタンダードプランは月額1700円で有料会員限定記事が読み放題、プレミアムプランは月額3450円で紙面ビューアーも利用可能です。宅配プレミアムプランは、朝刊セットで月額3700円、朝夕刊セットで月額4280円となっています。

注目すべきは既存の宅配購読者向けの料金設定です。通常3450円のプレミアム機能(ウェブ記事と紙面ビューアー)を月額300円で提供することで、デジタル移行への抵抗感を減らす工夫が見られます。

サービス開始を記念して、2025年1月までの新規申込者には最大2カ月間の無料キャンペーンを実施。支払い方法はクレジットカードまたはAmazon Payから選択できます。

地方紙を含む新聞業界では、紙の新聞の発行部数減少が続く中、デジタル収益の確保が急務となっています。一方で、有料会員数の伸び悩みに直面する企業も多く、コンテンツの差別化と適切な価格設定が成功の鍵を握ると見られています。

会員制サービスへの移行に際して、東京新聞は「一瞬のバズより、社会が動く記事を」というスローガンを掲げ、独自の取材に基づく深掘り記事やオピニオン記事の充実を打ち出しています。また、読者とのコミュニケーション機能として、コメント欄や記事へのリアクション機能も新たに導入しました。

《Manabu Tsuchimoto》

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Manabu Tsuchimoto

Manabu Tsuchimoto

デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。2000年に個人でゲームメディアを立ち上げ、その後売却。いまはイードでデジタルメディアの事業統括やM&Aなど。メディアについて語りたい方、相談事など気軽にメッセージください。

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