AI企業rinnaは、テレビ東京の経済番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)」の年末3時間生放送特番に、同社が開発した会話型AIアバター「AI タナカヒトミ」が起用されると発表しました。この特番は、2024年12月29日に放送される予定です。
AI タナカヒトミは、rinnaが提供する会話型AIアバターソリューション「Virtual Human Talk」を活用して開発されました。実在の田中瞳キャスターの知識や特徴を再現し、本人とそっくりな声や容姿、身振りでリアルタイムに会話ができます。
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このAIアバターは、テキスト生成、音声合成、動画生成の技術を組み合わせて作られています。テキスト生成では、田中瞳キャスターのプロフィールや自著エッセイ「瞳のまにまに」の知識を活用。音声合成では、特徴を捉えた日本語だけでなく、英語と中国語にも対応した多言語音声を生成します。
「Virtual Human Talk」におけるAIアバターの作成には、実在の人物を撮影した動画素材だけでなく、2D・3Dキャラクターが話している動画素材からも作成可能で、自然で高品質なAIアバターを提供します。
rinnaの「Virtual Human Talk」は、SDKとして提供されるため、様々なデバイスやアプリケーションへの実装が可能です。接客(受付)や問い合わせ対応、案内など、様々なシーンで運用できる技術となっています。
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今後、AI タナカヒトミは田中瞳キャスターの代わりとして、ニュースや情報配信などの活動を支援する予定です。AI タナカヒトミのキャスターの起用を皮切りに、rinnaは様々なビジネスで活用されているキャラクターIPのAI化を進め、新しいコミュニケーション体験を提供していく方針です。
今回の取り組みは、「人とAIの共創世界」を目指すrinnaのビジョンに沿ったものであり、テレビ業界におけるAI活用の新たな可能性を示すものとして注目されています。AI タナカヒトミキャスターの起用は、テレビ番組制作の新たな形を示すとともに、AIと人間の協働による価値創造の可能性を広げるものと言えるでしょう。