TimeTreeは、ドコモ・インサイトマーケティング(DIM)およびインテージと、広告配信プラットフォーム「TimeTree Ads」における連携を開始しました。
連携により、TimeTreeの運営するカレンダーサービス「TimeTree」に登録された予定データとドコモおよびインテージが保有する消費者データを、プライバシーに配慮したセキュアな環境で掛け合わせることが可能になります。
具体的には、ドコモが提供する「ドコモ データクリーンルーム(DCR)」を活用し、TimeTreeの予定データと、ドコモの保有するdポイントクラブ会員の属性情報、位置情報、インテージの「SCI®」「買いログ®(CODE)」「di-PiNK DMP」といった購買行動データなどを組み合わせて分析します。

これにより、広告主や媒体社に対して、より深い顧客インサイトを提供することが実現できます。例えば、TimeTree内の広告に接触したユーザー群の詳細な分析や、広告接触後の実際の来店行動の把握などが可能です。
連携開始に先立ち実施された初期分析では、TimeTreeの予定データと実際の行動に高い相関関係があることが明らかになりました。国内大手テーマパークの予定登録者数と実際の来場者数の間に0.896という高い相関係数が確認され、予定から実際の行動への転換率は94.5%に達しました。


TimeTree Adsでは、分析結果を踏まえ、予定データを活用した精度の高い行動予測や効果的な広告配信の実現を目指すとしています。従来の検索履歴や閲覧履歴に基づく予測とは異なり、ユーザーの未来の行動をより正確に把握できる可能性が示されました。
今回の取り組みでのデータの紐づけには、個人を特定できない匿名化された項目を使っており、ドコモDCRに対しTimeTreeに登録されている予定データ自体の提供は行っていません。
3社は今後、プライバシー保護に十分配慮しながら、データ連携による新たなマーケティングソリューションの開発を進めていく方針です。この取り組みにより、広告主のマーケティング活動の最適化や、消費者にとってより関連性の高い情報提供が実現することが期待されます。
3rd Party Cookieの規制強化に伴い、新たなデータ活用手法の確立が課題となっています。今回の連携は、国内外で6000万を超えるユーザーがカレンダーアプリTimeTreeに登録する累計100億超の予定という1st Partyデータを活用した新しいアプローチとして注目されそうです。