株式会社日経BPは、2025年6月より書店との直接取引をサポートする企業、ブックセラーズ&カンパニーと取引を開始すると発表しました。この取り組みは、書店との直接取引により、市販書籍の販売強化と返品率の低減を目指すものです。
ブックセラーズは、紀伊國屋書店、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、日本出版販売による共同出資会社です。書店に対して発注や返品、売り場展開などのサポートを行うことで、店頭の販売力を高めると同時に、書店から出版社への返品を抑制する体制を構築します。
日経BPは今回の取引開始を機に、書店とのコミュニケーションを密にし、読者のニーズに合った書籍を的確に店舗に届けることに注力するとしています。編集、販売の各担当者が、ブックセラーズや書店と出版計画や商品開発情報を共有し、「売れる体制」と「適正な配本」の実現を推進します。
ブックセラーズ&カンパニーの代表取締役社長 宮城剛高氏は、「書店が仕入と販売にコミットする新たな直仕入スキームにより出版流通を改革し、街に書店が在り続ける未来を目指すブックセラーズの挑戦に、新たに日経BP様にご賛同いただけることを大変うれしく思います」とコメントしています。
一方、日経BPの代表取締役社長CEO 井口哲也氏は、「情報収集の方法が大きく変わりゆく中、価値ある専門情報をタイムリーにお届けするためには、書店様との関係を深め、読者のニーズを汲み取る仕組み作りが不可欠だと考えております」と述べ、直接取引への期待を示しました。
今回の提携により、日経BPは書店との関係を強化し、読者のニーズに合った専門書やビジネス書をより効果的に提供することに取り組みます。出版業界全体にとっても、新たな流通モデルの構築が進む可能性があり、今後の展開が注目されます。