文化通信社は6月8日、本や読書を軸としたオンラインコミュニティ「ほんのもり」を開設しました。同コミュニティは、本好き同士のつながりと交流の場を提供することを目的としています。
「ほんのもり」は会員制となっており、月額税込3,300円です。オシロ社が提供するコミュニティ専用オウンドプラットフォーム「OSIRO」を導入しており、多彩なサービスを展開していきます。
主な会員特典として、ブックディレクター・幅允孝氏による定期トークセッション「幅允孝の本を片手にあちこちへ」を開催。初回は6月22日に実施予定です。作家や編集者、書店関係者、図書館員などによる多様なセッションも用意されます。毎年開催している「活字文化フォーラム」への参加が、無料または優待価格となります。
今後のトークセッションには、タレントのギャル曽根氏、絵本評論家の広松由希子氏、ジャーナリストの清水玲奈氏、ブックス・キューブリック社長の大井実氏、本屋ライターの和氣正幸氏、絵本作家の五味太郎氏、歴史家の加来耕三氏らが登場する予定です。
また、文化通信社は出版界、新聞界向けの専門情報を提供する週刊紙『The Bunka News』を発行しており、会員は同社が蓄積してきた業界の専門情報にアクセスできるようになります。
新刊書籍情報や業界動向、インタビュー記事のほか、これまで実施してきた著者オンラインイベントやセミナーのアーカイブ映像も視聴可能です。さらに、同社が5年間発行してきた冊子「先輩の本棚」と「こどものための100冊」に掲載された著名人のブックリストも順次閲覧可能になる予定です。
文化通信社は、「活字文化をひらく」をキャッチコピーに、読書文化の推進に力を入れており、2025年4月には朝日新聞紙上で既刊書をおすすめする新企画「あなたに贈る本」も開始しました。
「ほんのもり」もこうした読書文化振興の活動の一環と見られ、従来の出版社およびメディア側からの情報発信にとどまらず、読者同士が交流できる場をオンラインで提供する試みです。新たなコミュニティの運営により、出版業界にとっても、読者の関心や購買動向が把握しやすくなりそうです。