エッジクラウドプラットフォームを提供するFastlyは、AIが生成するトラフィックの急増に関する新たな調査結果を発表しました。同社のグローバルネットワークにおけるトラフィック分析によるものです。
調査によると、AIによるリクエストは2026年1月から5月の間に約30%増加しました。これは同時期における人間が生成するトラフィックの成長速度を約6.5倍上回るペースです。
5月末時点の30日移動平均は、1月の基準値を約30%上回る水準に達しています。特に注目すべきは、Claude関連のトラフィックが2026年1月の基準値から555%以上増加した点です。
調査では、AIトラフィックを「AIクローラー」と「AIフェッチャー」の2つのカテゴリーに分類しています。AIクローラーはWebから体系的に情報を収集してAIモデルを構築・更新するものです。一方、AIフェッチャーはAIアシスタントやエージェント型アプリケーションを介した特定のユーザーリクエストに応じて情報を取得します。
インフラへの負荷にも大きな違いが見られます。2026年5月のデータでは、人間のリクエストでオリジンサーバーへのアクセスを必要とするものが9%未満であるのに対し、AIリクエストでは半数以上の51%がオリジンアクセスを要求しています。

企業の対応も二極化が進んでいます。ある大手企業はコンテンツの優位性を維持するためにAIフェッチャーのトラフィックを完全に遮断しました。一方で別の大手企業はAIエージェントをブロックしない選択をし、結果としてAIを活用したサービスにおける自社の露出を高めることに成功しています。
Fastlyの創業者兼CTOであるArtur Bergman氏は、「企業の課題は単にボットを阻止することではなく、マシンとのインタラクションのうち、どれを加速、管理、検証、あるいは遮断すべきかを正確に見極めることにある」と述べています。
同社は、効果的なマシントラフィック戦略の基本要素として「可視性」「コンテキスト」「精度」の3つを提示しています。AIトラフィック管理は単なるセキュリティやインフラの課題から、ビジネス戦略へと進化しつつあるとの見解を示しました。詳細はFastlyのブログで公開されています。




