株式会社ブシロードのグループ分析組織「アニメデータインサイトラボ」(代表:大貫佑介)は、2026年春アニメ全72作品(新作53作品、続編19作品)を対象に、Google検索量(トレンドスコア)、X投稿量(ファンスコア)、YouTube Shorts再生データ(国内約1.4万本、MV・主題歌クリップは除外)の3指標でフルシーズンを分析した結果を公開しました。
トレンドスコア(検索量)の1位は「Re:ゼロ」(100.0)で、2位は「転スラ」、3位タイ(52.6)で「ジョジョSBR」と「Dr.STONE」、5位に「黄泉のツガイ」が続きました。知名度の高いIPが上位を占める傾向が明確に表れています。
ファンスコア(X投稿量)の1位は「Dr.STONE」(100.0)で、検索1位の「Re:ゼロ」は2位に後退しました。3位には新作の「ガンバレ!中村くん!!」、5位には「上伊那ぼたん」と、検索では圏外だった新作が上位に入っています。

国内YouTube Shorts再生数の1位は「Re:ゼロ」ですが、注目は2位の「北斗の拳」です。トレンドスコアでは52位に過ぎない同作が、原作40周年リメイクを機にファンによる名場面の切り抜きや紹介動画が大量に投稿され、YouTube上では大きな存在感を示しました。「おねがいアイプリ」もトレンドスコア43位・ファンスコア30位ながらYouTubeでは8位に入り、キッズ層のようにXをほとんど利用しない視聴者層の動きが浮き彫りになっています。
YouTubeの再生構造にも作品ごとの違いが見られます。「Dr.STONE」はTOHO animationチャンネルが再生の99%を占める「公式型」である一方、「Re:ゼロ」はUGC(ファン発の動画)が88%、「北斗の拳」は99%がUGCという「UGC型」でした。KADOKAWA系のライトノベル原作は公式の供給が少なく、ファン発チャンネルが再生を分け合う傾向があると分析されています。

新作では「日本三國」がトレンドスコア6位・ファンスコア11位・YouTube再生5位と、3指標すべてで上位圏に入りました。放送開始からPrime Videoの新作アニメ国内視聴1位を獲得し、原作は1か月で発行部数を倍増させています。
「ガンバレ!中村くん!!」はトレンドスコア27位・YouTube再生23位ながらファンスコア3位と、Xでのみ突出しました。毎話異なる懐メロをエンディングに採用する構成が週替わりの話題を生んだ一方、序盤には原作描写をめぐる炎上も含まれており、ファンスコアは投稿量を測る指標であり好意・批判を区別しない点に留意が必要だと報告書は付記しています。

同ラボは、単一のプラットフォーム・単一の指標・単一の時点で評価すると、別の場所で数千万回再生されている作品や終盤にかけて伸びた作品を見落とすリスクがあるとし、KPI設計の際に複数指標を組み合わせる重要性を指摘しています。









