いま、世界的に人の行き来を制限し、国境が閉じられようとしています。最初に感染が広がった中国から、瞬く間に世界的に広がった新型コロナウイルスは、人・物・資本の自由な移動という数十年間の繁栄を支えた要素を消し去ろうとしています。一方で、こうした状況で感じられるのは、私達の世界がいかに国境を超えて密接に繋がってきたかという事実です。
次世代の「The Economist」を目指すという経済メディア「Quartz」は、こうしたグローバル化が進み、密接に繋がった時代に、グローバルな視点や、よりオープンで繋がった世界を目指して2012年から運営がされています。モバイルファーストの経済メディアとして破竹の勢いだったQuartzを、2018年7月にユーザベースが買収すると発表したのは衝撃を持って受け止められました。
買収後は有料サブスクリプションの導入など様々な施策が打ち出されていますが、2019年11月からは待望の日本版として「Quartz Japan」がスタートしました。その特徴は、有料のニュースレター(メルマガ)のみでの運営ということ。果たして、どのような滑り出しをしたのか、編集長の年吉聡太氏とディレクターの小西悠介氏にお話を聞きました。
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世界で最も支持される経済メディア「Quartz」
改めて「Quartz」をおさらいすると、創刊は2012年。「モバイルファースト」と「ユーザーファースト」を掲げ、世界各国の拠点からグローバルな視点で打ち出されるコンテンツや、先進的なビジュアルやコンテンツの打ち出し方が支持されました。