米出版業界はペンギンランダムハウスがサイモン&シュスターを買収し一強時代に…日本でも再編は起こるか?

米国の出版社で業界第1位のペンギンランダムハウスが、第3位のサイモン&シュスターをバイアコムCBSから買収しました。数年前まで米国の出版業界はビッグ5と言われていましたが、この買収によって圧倒的に一強となります。これからどような事が起きるのでしょうか? また、日本ではどのような動きが今後あるでしょうか?

毎週実施しているライブ番組「Media Innovation Live」にて「米大手出版社のサイモン&シュスター、ペンギンランダムハウスが買収」と題して、出版業界に造形の深い、株式会社コンテンツジャパン代表の堀鉄彦氏が、買収に至った経緯や今後の影響について解説しました。(聞き手: 株式会社メディアインキュベート 浜崎正己代表)

会員の方にはライブ番組の主な内容をテキストでもお届けします。(動画の内容をそのまま書き起こしたものではありません)

出版最大手が約2,270億円で買収

───米国の出版大手、サイモン&シュスターを同業のペンギン・ランダムハウスが買収しました(Media Innovation の記事)。非常に大きなニュースです。

堀: そうですね。まずは記事を紹介しながら、説明したいと思います。ペンギン・ランダムハウス社は、ドイツのメディア・コングロマリットであるベルテルスマングループの会社で、アメリカの書籍市場で第1位の出版社です。一方、サイモン&シュスターは、アメリカのメディア・コングロマリットのバイアコムCBS傘下の会社で、市場で第3位の出版社になります。

今回の買収の発表は、突然のようにも見えますが、バイアコムは最近、非中核事業の売却を大規模に進めていて、今年の3月には、すでにサイモン&シュスターの売却方針が示されていました。9月にも傘下のネットメディア企業「CNETメディア・グループ」を売却すると発表しています

米出版老舗のサイモン&シュスター

───そもそも、サイモン&シュスターとはどういう会社なんですか。

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

デジタルメディアの生き残りを賭けた戦略の中で世界的に注目を集めているサブスクリプション。月額の有料購読をしてもらい、会員IDを軸に読者との長期的な関係を構築。ウェブのコンテンツだけでなく、ポッドキャストやニュースレター、オンライン/オフラインのイベント事業などメディアの立体的なビジネスモデルをサブスクリプションを中核に組み立てていく流れもあります。

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