バーティカルメディアを多数運営する英Futureが絶好調、そのM&Aと収益多様化戦略とは?

英国のパブリッシャー、Future Plcが2020年9月期通期のアニュアルレポートを公表しました。同社はPC、ゲーム、自動車、スポーツ、テレビ、音楽、ライフスタイルなど多岐に渡るバーティカルメディアをデジタルと出版で展開していますが、新型コロナウイルスの巣ごもり需…

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バーティカルメディアを多数運営する英Futureが絶好調、そのM&Aと収益多様化戦略とは?
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英国のパブリッシャー、Future Plcが2020年9月期通期のアニュアルレポートを公表しました。同社はPC、ゲーム、自動車、スポーツ、テレビ、音楽、ライフスタイルなど多岐に渡るバーティカルメディアをデジタルと出版で展開していますが、新型コロナウイルスの巣ごもり需要の追い風や積極的に買収策が功を奏し、絶好調だったようです。

Futureが展開する領域。非常に幅広いバーティカルメディアを展開

業績は売上高が3億3960万ポンド(約470億円、53%増)、調整後の営業利益が9340万ポンド(約129億円、78%増)でした。営業利益率も24%→28%となりました。

2020年度のウェブサイト訪問者数は2億8180万人(前年比55%増)、アフィリエイトコマースの流通は1360万件(38%増)、ニュースレターの購読者数は940万人(34%増)となりました。一方でリアルイベントの開催ができなくなった事からイベント参加者は10万人(34%減)となりました。

昨年度に買収したTI Mediaの統合効果もあり、雑誌の販売部数は380万部(153%増)、定期購読者数は150万人(66%増)となりました。

同社会長のリチャード・ハンティングフォード氏は「スケーラブルで多様なブランドを抱えるスペシャリストメディアのグローバルプラットフォームを目指す戦略は順調に進んでいます。私達のコミットメントは明確で、高品質のコンテンツを複数の配信プラットフォームに展開し、長年に渡って築き上げてきた忠実なコミュニティと読者を更に拡大していく事です」とコメントしています。

Futureが特に重要だと掲げているのが下記の5点。

  • テクノロジーと多様な収益源に支えられるスペシャリストメディアのグローバルプラットフォームを構築する
  • 読者が時間を費やしたいと思う、彼らのニーズに応えたブランドによって、ロイヤルなコミュニティとファンを構築する
  • 強力な収益源を生み出すことによって多様なビジネスを構築する。特に広告、ユーザー直接収益、意思決定の3点にフォーカスする
  • データとアナリティクスによってイノベーションと戦略実行をレバレッジする
  • オーガニックの成長と買収、戦略的なパートナーシップによって世界的なリーチを拡大する

2020年度の報告で、その中でも重点的に紹介されていた買収戦略と収益源の多様化について紹介します。

積極的な買収戦略で拡大


《Manabu Tsuchimoto》

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Manabu Tsuchimoto

Manabu Tsuchimoto

デジタルメディア大好きな「Media Innovation」の責任者。株式会社イード。1984年山口県生まれ。2000年に個人でゲームメディアを立ち上げ、その後売却。いまはイードでデジタルメディアの業務全般に携わっています。

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