Spotifyの定額課金制プランにおけるミュージシャンの「囚人のジレンマ」

本記事はThe Conversationに掲載された、オーストリアのUniversity of Canberraで社会経済学を専門とするJohn Hawkins教授とオーストリアのUniversity of CanberraのBen Freyens教授とオーストリアのUniversity of CanberraのMichael James Walsh教授による記事「Stream weavers: the musicians’ dilemma in Spotify’s pay-to-play plan」をCreative Commonsのライセンスおよび執筆者の翻訳許諾の下、掲載するものです。

Spotifyは、音楽のデジタルダウンロード時代において全てのアーティストは自身の音楽から利益を得ることができ、またその中の一部の人は高額な収入を得ることができる仕組みを構築することを約束しました。

ロルド氏とビリー・アイリッシュ氏はその音楽のデジタルダウンロード時代の可能性を私たちに提示しました。

2012年、ロルド氏は16歳の時にデビューEPをSoundCloudにアップロードしました。その数ヶ月後、ショーン・パーカー氏(ナップスターやフェイスブックで有名)が彼女のファーストシングル「Royals」をSpotify Hipster Internationalの人気プレイリストに追加しました。この曲は1000万枚以上の売り上げをあげています。

アイリッシュ氏が自身で作成した音楽で高額な収入を得た経緯は少し複雑です。2015年、13歳の時に「Ocean Eyes」(兄が作った曲)をSoundCloudにアップロードしたことをきっかけとして彼女は注目されるようになりました。彼女の才能を発見したSpotifyは「Ocean Eyes」を「Today’s Top Hits」のプレイリストに追加し宣伝しました。その結果、彼女は現在、10億回もの再生を記録した最年少アーティストになり、過去2年間のSpotifyでの再生数が最高記録を達成した女性アーティストになりました。

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