米アトランティック、サブスタックからニュースレター作家とその読者を取り込む

米メディア「アトランティック(The Atlantic)」が、Substackなどでニュースレターを配信しているライターを自社へ取り込み、有料ニュースレターを開始する準備をしていることが明らかになりました。米テクノロジーニュースサイト「レコード(recode)」が報じています。

最近、ニュースメディアなどでジャーナリストとして活動していた人々が独立し、ニュースレターの購読料で生計を立てるというケースが増加していますが、アトランティックと契約したライターは「半独立」となることを選んだようです。

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この契約では、ライターへ基本給が支払われるほか、一定の購読者数の目標を達成した場合にはボーナスが支払われます。これにより、ライターは従来より安定した収入を得られるようになります。また、ライターは自分の購読者リストを管理でき、アトランティックから離れる場合にも他のプラットフォームへスムーズに移行が可能です。アトランティックとしては、契約したライターが抱えている読者に対してアトランティックの有料コンテンツ(年間50ドル)を提供することで、同メディアの購読者数を増やしたい考えです。

レコードの報道によれば、アトランティックは既に他のプラットフォームで成功しているニュースレターライターとの契約を進めており、今後数週間のうちに十数名ほどの契約ライターを公開する予定。この中には現在Substackで活動しているライターも含まれるとのことです。

契約を結ぶことでライターの独立性が保たれるのか、という点に関して、広報担当者は「ライターはアトランティック社から軽い監督を受けることになる」と回答しました。一企業のメディア内で配信する以上、あまりに過激な内容は配信できないということでしょう。

また、レコードがSubstackの共同設立者であるヘイミッシュ・マッケンジー(Hamish McKenzie)氏に対し、競合他社にライターが奪われることについてどう考えているのか質問したところ、以下の返答が得られたとのことです。

「Substackのメンバーでなくても、私たちは作家を応援しています。ですから、作家のオーナーシップが高まる傾向にあることは喜ばしいことです。私たちは常に、ライターが自分のコンテンツと読者を完全に所有することを提唱しており、この方向へのすべてのステップを称賛

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【12月6日更新】メディアのサブスクリプションを学ぶための記事まとめ

デジタルメディアの生き残りを賭けた戦略の中で世界的に注目を集めているサブスクリプション。月額の有料購読をしてもらい、会員IDを軸に読者との長期的な関係を構築。ウェブのコンテンツだけでなく、ポッドキャストやニュースレター、オンライン/オフラインのイベント事業などメディアの立体的なビジネスモデルをサブスクリプションを中核に組み立てていく流れもあります。

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