香港の英字紙、サウス・チャイナ・モーニング・ポストが政府系に売却か

香港でイギリス植民地時代に創刊され、100年以上の歴史を誇る英字紙のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post/SCMP)の所有者であるアリババ・グループが、中国の政府系企業への売却を検討しているのではないかとブルームバーグなどが報じました

一方でロイター通信は、アリババの共同創業者で副社長のジョー・ツァイ氏がSCMPスタッフへの書簡で「SCMPの所有権に関する議論は一度もなく、アリババとしては何かを変更する計画もありません。噂や憶測に根拠はありません」と否定したと伝えています。

SCMPの買収を協議しているとされているBauhinia Culture(Hong Kong)Holdings Ltd.は、中国政府が香港における文化情報発信拠点として設立した企業。既に4月には地元のテレビ局のフェニックスTVを買収しています。

このニュースには2つの文脈があります。

まずは中国政府が支配を強める香港において、メディアを支配下に置く事で統治を盤石なものにしようとしているという点です。6月には民主化を求めてきたネクストデジタルが閉鎖に追い込まれ、創業者のジミー・ライ氏が逮捕、発行する「リンゴ日報」も廃刊となりました。前述のBauhiniaは他にも香港のメディア資産を手中に収めているようです。

もう1点はアリババです。ECで急成長し多角化してきたアリババですが、直近では中国政府との関係に緊張があると言われ、創業者のジャック・マー氏が実質的な蟄居状態にあり、事業においても政府の監視が強められているようです。ブルームバーグは以前、アリババがメディア資産の売却を迫られていると報じていて、SCMPもその一つに数えられています。

SCMPは10万部あまりを発行する英字紙で、香港情勢を世界に伝える貴重なソースとして海外にも読者が広がる権威ある新聞です。直近ではデジタル化にも注力してきてMIでも何度かお伝えしてきました。動向には注目が集まります。

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