「異分野結合とメディアの事業会社化を一層推進。経営者にもサービス提供」メディアインキュベート・浜崎正己氏・・・2023年のメディア業界展望(7)

2023年はメディア業界にとってどのような一年になるでしょうか? Media Innovationに縁を持っていただいた皆様に、2022年の振り返りと、2023年に向けての展望を伺いました。 目次 2022年の仕事を振り返ってみて2022年のメディア業界で印象に残ったこと2023年に取り組みた…

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「異分野結合とメディアの事業会社化を一層推進。経営者にもサービス提供」メディアインキュベート・浜崎正己氏・・・2023年のメディア業界展望(7)
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2023年はメディア業界にとってどのような一年になるでしょうか? Media Innovationに縁を持っていただいた皆様に、2022年の振り返りと、2023年に向けての展望を伺いました。

大学でメディアの学士を取得後、WEBメディアを中心に活動。2016年3月、生まれて10000日目に株式会社メディアインキュベートを起業。新聞、ラジオ、出版社の新規事業開発に従事。出版社のCFOを経験する他、メディアの業界誌「Media Innovation」の立ち上げメンバーでもあり、デジタルメディアの研究・開発に特化した新会社・KODANSHAtech合同会社にも所属。
2022年、「未来プロジェクト」と題して、未来を見据えた取り組みも開始。メディア的活動を行いながら事業創造していくことを大切にしており、コミュニティ起点で、相互に助け合い、コラボレーションしていく仕組みを構築中。こどもの未来、食の未来、スポーツの未来、ちいきの未来など、各産業別に「○○の未来」と名づけ、メディア、スクール、カンファレンスなどを行いながら、プロジェクト創出にチャレンジしている。
千葉県佐倉市の出身。2022年度、千葉イノベーションベースの広報アライアンス委員。千葉/CHIBAコンバレー設立協議会も立ち上げ、代表に就任。各地域の産業創造の取り組みを繋ぐコミュニティ活動に従事。

2022年の仕事を振り返ってみて

出版社様やラジオ局様など、既存の事業モデルとは異なる展開をどう作れるか、模索した一年だったような気がします。

映画制作にチャレンジしようとしたり、アスリートやクリエイターのサポートにも取り組んでいきました。

コミュニティ起点で事業を作ることを意識していて、その場づくり自体がメディアであると定義して、仲間集めにとにかく集中しました。

各社の取り組みをつぶさに分析し、自身でも取り組んでみて、どこが勝ち筋なのか。どの状況で、どうであれば実現が可能なのか。そうしたことを都度考え、なんとかするんだと試行錯誤し続けたような気がします。

メディアが産業創造自体に取り組めると信じ、メディアと経営やファイナンスをどう掛け合わせていくか、を念頭に取り組んでみました。

振り返りとしては、自身の経営力、事業構想力、そして、重要なポイントを外さないで進められるマネジメント力を、本当に問われた一年だったように思います。

2022年のメディア業界で印象に残ったこと

BLOCKSMITH&Co.とThirdverseグループによるブロックチェーンゲーム『キャプテン翼 -RIVALS-』は、とても印象に残っています。加えて、MZ Web3ファンドからの出資もありました。この動きは私目線からするとコミュニティ起点で事業が作られているように感じています。MZDAOコミュニティについても気になっています。

またADDIX社によるピークス社の子会社化や、フォースタートアップス社による成長産業カンファレンス『FUSE』もとても意識しています。メディアとマーケティングやコンサルティング会社の融合と、人材領域の企業による強いメディア化は、象徴的な動きなように思います。

テレビ朝日の元アナウンサーで、トヨタ自動車で活躍する富川悠太氏の活動も非常に興味深いです。益々こうした動きは加速するでしょうし、メディア的活動はより一般的になっていくのではないでしょうか。

インフルエンサーによるBreakingDownNontitleなど、こうした番組も一層増えていくのかなと思います。

2023年に取り組みたいこと

北京2008オリンピック陸上男子400Mリレー銀メダリストアーティスティックスイミングやシルク・ドゥ・ソレイユトライアスロンデュアスロンランニングテニスビーチテニスビーチサッカーダンストライアルチアリーダーフリースケーター、とアスリートの方々ともご一緒する機会が増えています。

また、東京大学先端科学技術研究センターの先生ともアスリート支援の領域で連携しており、農林水産省の「フードテック官民協議会」にも入会するなど、食領域についても知見を深めています。これは私なりの異分野結合を形作ろうとしているチャレンジでもありますし、とにかく仲間を大切に、チームで活動できていることが嬉しいです。

また、映画に取り組んでいる理由は、少しでも多くの頑張っている人に光があたって欲しいし、メディア関係者も報われて欲しいという背景があります。こどもの未来を掲げ、少しでも社会課題が解決されていって欲しいのも、私なりのメディア的活動になります。

2019年に「メディアがどんどんと事業会社化していく」という記事を書いてから随分と年月が経ちました。振り返りの通り、メディア以外がどんどんメディア化しており、メディア自体の事業会社化は、まだまだ余地があるでしょうし、改めて私が取り組みたいことかもしれません。

そういう意味でもイード社による自動車の衝突・安全およびデータセンター領域でサービスを提供するエフ・アイ・ティー・パシフィック社の子会社化も、とても気になりましたし、フジテレビ『#シゴトズキ』と文化放送『浜カフェ』も強く共感する取り組みでした。

2023年は、異分野結合とメディアの事業会社化を一層進めるべく、メディア経営者やメディア以外の経営者にも、サービス提供していきたいと思っています。

《浜崎 正己》

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浜崎 正己

メディアの立ち上げと運用を支援する(株)メディアインキュベート の代表。1988年千葉県生まれ。Twitter : https://twitter.com/masaki_hamasaki

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