ロイター通信社ジャーナリズム研究所(以下、ロイター研)の『ロイター・デジタルニュースレポートニュース』2023年版が6月14日に発行されました。今回、ロイター研が焦点を当てたのは、課題となるニュースへの関心の低さや選択的なニュース回避の背景を調査し、これに対抗しうるアプローチに対する人々の意欲を探ることを主眼にしています。
具体的には、人々の切迫した経済状況に関わる情報源やこの種の情報の理解し易さ、理解し難さ。あるいは、ソーシャルメディアユーザーが情報源にアクセスする際の<アルゴリズムの機能不全>を感じる不安や不満。その他、ソーシャルメディアユーザーの政治的代表性の希薄化、クローズド化が進み、本来情報の流動性が推進する民主化(欲求・要望の明示)が分散・分断化して、人々の関心や政治的関与の方向性が見えにくくなる不透明な状況が報告されています。