生成AIがニュース制作や配信の現場に入り始めた今、読者はそれをどう受け止めているのか。オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所が10月に発表した「Generative AI and News Report 2025」は、6カ国の比較調査を通じて、AIと報道への意識変化を明らかにしています。その中で、日本の読者の反応は際立っていました。
「AIニュース」への警戒と期待、日本は中庸的な姿勢
調査によると、日本では「AIが作ったニュースに快適さを感じる」人はわずか12%でした。一方で、「人間が主導し、AIが補助するニュース」には43%が肯定的で、「完全に人間が作るニュース」には62%が快適と回答しています。

この数値は、英国やフランスのような「AI懐疑国」と、アルゼンチンのような「受容国」のちょうど中間に位置します。つまり日本では、「AIは必要だが、最終判断は人間が行うべき」という中庸的な判断がされているようです。