ロイター通信社ジャーナリズム研究所（以下、ロイター研）の『ロイター・デジタルニュースレポートニュース』2024年版が1月19日に発行されました。今回、調査対象は多岐に渡りますが、特にAIによる既存メディアへの影響が大きく取り上げられています。
ロイター研究所のシニア・リサーチ・アソシエイトで、「デジタル・ニュース・レポート」の主執筆者のニック・ニューマン氏は、巻頭でやや長めの要旨を語っていますので、まずは更に、その要約をご紹介し、詳細は続いて連載したいと思います。
人工知能（AI）の破壊的な力は、世界中の政治的・経済的変動が激しい今年の情報空間を席巻するに違いありません。ウクライナとガザでの戦争が激化する中、40以上の民主主義国家で重要な選挙が予定されている本年は、情報の信頼性と主流メディアの持続可能性への大きな挑戦となるでしょう。更なる脅威はAIです。2026年までにインターネット上のコンテンツの大半が合成的に作られるようになるとの予測もあります。
