東京都書店商業組合（理事長：矢幡秀治）は、2023年10月1日より、デジタルサイネージを活用した「BOOKS Vision（ブックスビジョン）」プロジェクトを都内75書店で開始しました。この取り組みは、書店数の減少に歯止めをかけ、書店の売上増大を目指すものです。
近年、電子書籍の普及やネット購入の増加により、全国の本屋の数は激減しています。2000年には21,495店舗あった本屋が、2020年には11,024店舗にまで減少。東京都書店商業組合の加盟店舗数も、1984年の1426店から2022年1月時点で287店と約80%減少しています。
「BOOKS Vision」プロジェクトでは、本屋の店頭や店内にモニターやタブレットを設置し、文庫、コミックス、雑誌などに関する広告や、本にまつわる雑学、書店商業組合がおすすめする本の紹介動画など、オリジナルコンテンツを放映しています。これにより、本屋に立ち寄る楽しさや、実際に本を手に取るきっかけを提供することを目指しています。
プロジェクトでは、教えて本屋さんクイズや、組合員がオススメする本、本にまつわる名言など、様々なコンテンツを提供。例えば、銀座堂書店の庭崎雅彦さんは「剣豪将軍義輝」を推薦しています。また、フランスの小説家スタンダールの名言など、歴史上の偉人の言葉も紹介されています。
田中委員長（大和書店）は、この仕組みにより書店の収益改善が期待されるとコメントしています。
「東京都中小企業団体中央会のご支援により、書店にデジタルサイネージを展開し、新刊情報等の様々な情報を提供できる仕組みを用意することができました。今後もお客様に有益な情報を配信することにより、雑誌書籍をご購入頂くことで、書店の収益改善が図られることを期待しております。」
東京都書店商業組合は、読書推進や増売運動などを通じて、街の本屋の存続を目指しており、今後も様々な活動を展開していく予定です。
